Short Story

□新たな息吹
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こんにちわ。私は血盟城の奥宮で働かせていただいている侍女です。


ですが、今日はそんなこと関係なく朝から血盟城で働いている者は皆大忙しです。


何故かというと、本日我らが第27代魔王陛下シブヤ・ユーリ様の誕生日パーティーがここ血盟城で行われるからです。


ユーリ陛下はとても素晴らしい方です。
眞王陛下と並ぶ高い魔力を持ち、その双黒を持ち合わせた美貌、何よりお心がお綺麗なのです。


歴代一の賢君と言っても過言ではないユーリ陛下。そう呼ばれるのは、偏に陛下はいつも民の目線で物事を見て考えていらっしゃるからだと思います。


歴代の魔王陛下にも平民出身の方はいらっしゃいましたが、やはり貴族の方が圧倒的に多く、自らの権力誇示や貴族至上主義で贅沢に目を向ける方がほとんどでした。


上王陛下のように側近の方がそういった考えだった場合もありますが…。


ですがユーリ陛下の場合は、ご本人も側近の方々も素晴らしい方々ばかりです。


20年前の戦争の傷跡がまだ残っていたこの眞魔国に、新たな命の息吹を吹き込んでくださったのは、間違いなくユーリ陛下であらせられます。


血盟城に勤める者は皆、ユーリ陛下を尊敬し、お慕いしております。



あら、何だか長くなってしまいましたね。
では少しパーティーの様子をのぞいてみましょうか。









「この度はおめでとうございますユーリ陛下」
「おめでとうございます!」
「おめでとうございます!」
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