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□(仮)酷コンラッド
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「陛下、お気がつかれましたか?」

「…………………」

「…陛下…?」

陛下は壊れてしまった。



「…リー…ノ………かわいい……ゎた…しの…」

遠くを見ながら壊れた機械のように、ただただその言葉を繰り返した。



「…リーノ…」

「ユーリ、また子供なんてすぐにできます。けれど今はまだ必要なかっただけなんです。だから…「…いやっ!リーノ!リーノはどこっ!?リーノ!リーノ!!リーノ――――っっ!!」

コンラッドの慰めもとい追い打ちをかける言葉に錯乱することもあった。けれどコンラッドには理解できなかった。なぜそこまで執着するのか。同時に憎しみがわいた。こんなになるまで愛していた子供とその父親に。






「…リーノ、今日はお寝坊さんだね…」

あれからユーリはあみぐるみを可愛がるようになった。亡くしたわが子の名を付け、あたかもそれがわが子のように……いや、きっとユーリの目には…

「…リーノは段々父親に似てくるね…。やっぱり血は争えないのかな…」

悲しみにくれた表情でそう言ったユーリはギュッとあみぐるみを抱きしめた。

「頭は私に似てあんまりだけど、運動の方は父親の血を受け継いでくれて嬉しいな…」

ユーリは少しずつ子供の父親の話をするようになった。



「…かあさまはね、とうさまを………あい…して……た…
…とうさまは……違ったけど……それでも……」ほしかったの

涙をほろほろと流しながらあみぐるみに頬を寄せた。

「…いつか……うけいれてくれたら……いいな…」
無理だろうけど……

きっと……ゆるさない…

そう言って泣きながら見上げた視線の先には、……コンラッドがいた。



コンラッドの心には、まさかという思いと裏切られたという気持ちが生まれた。


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