Honeysweet Stories

□You're My Prince
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[You’re My Prince]



「…あれ?目、悪かったっけ…?」


「なんで?」

「メガネしてるから…」


「うん、でもこれ度入ってないやつ」


「あぁ、“ダテメガネ”ね」


「“ダテメガネ”?なにそれ日本語?」



シンプルな黒のフレームが彼の黒い髪にすごく似合ってて、私はその時、一瞬で恋に落ちてしまった。

へんなの、それまでずっと友達でもないただの仕事相手だったのに。



最初は彼がこちらにあわせてカタコトの日本語で接してくれていたけど、本格的に彼らとの仕事が増えそうだったので、私も少しだけハングルの勉強を始めた。


そうすると、今までは笑っているのにどこか壁を崩さなかったような彼らの態度が少しずつ変わってきて、初めて打ち解けられたような気がした。



今では多少の信頼感も得られたと思っている。

…わかんないけど。



「ねぇ、俺の衣装だけなんで毎回黒ばっかなの?」


「嫌ですか?」


「そうじゃないけど。
毎回黒だなぁって思って」


「でも…ヘソンさんは黒が一番似合いますよ」


「そう?
でも黒って誰でも似合う色じゃないの?」


「そんな事ないですよ?
ミヌさんはどちらかと言うと濃い目の中間色の方が似合うし、エンディさんは黒よりももうちょっとやわらかいグレーや濃いめのスモーキーカラーのほうがお顔に映えますよ」


「で、俺は黒だ、と」


「そうですね。
挿し色で遊ぶよりはポイント使いのアイテムも同じ黒の柄物を持ってきたり…なんですけど、つまんないですか?」


「いや。任せるよ」
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