桜姫

□物語は動き出す
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『もう怒ってないですからそんなに謝らなくても大丈夫ですよ』

あれから少しの間沈黙があったが恋歌のその言葉でシャンクスも何も聞かないことにした。

シ「でも、俺がまだ本気だってのは覚えといてくれよ?」

『はい…///



そ、そうだ今日はどうするんですか?』

シ「へ?

どうするって?」

『もう外真っ暗ですよ?

皆さんのところに戻るなら私送りますけど…』

シ「いやでも俺を送ったあとここまで一人で帰ってくるなんて危険だ

襲われたらどうする」

『私その辺の動物には負けませんよ?

じゃあ泊まっていきます?』

自分の実力は知ってくれているはずなのに変なところで心配性のシャンクスに笑いながらも1つの提案をしてみる。

シ「それはダメだろ!」

『なぜですか?』

シ「さっき俺にされたこと忘れたのか?

自分で言うのも何だが男と女だぞ?」

『あら、赤髪海賊団の船長さんは女の子の寝込みを襲うのですか?』

おどけて言われたその言葉に首を振るという返答しかできなかった。




結局シャンクスは一晩泊めてもらうことになった。

風呂はシャワーだけ借りて着るものはないので仕方なく今日の服を着て(上半身裸で風呂から出てきたら恋歌に怒られた)ソファーで横になる。

『じゃあシャンクスさんおやすみなさい』

シ「ああ、おやすみ」








朝恋歌が起きるとシャンクスはまだ寝ていた。

軽く朝食を作っているとシャンクスが起きた。

『おはようございます』

シ「おはよ」

『ちょっとそこの椅子に座って待っててください』

寝惚けたままのシャンクスは大人しく椅子に座る。

完全に覚醒した頃には目の前に朝食が出来上がっていた。

『さ、大したものは出来ませんがどうぞ』

シ「ありがとう、いただきます」

シャンクスは美味しいと言って全部食べてくれた。

家で二人で食べる食事は久しぶりだったし、誰かに食べてもらうのも久しぶりで恋歌は何だか嬉しかった。






『さてそろそろ帰らないと皆さん心配しますよ?』

朝食のあとにシャンクスを送っていこうと立ち上がる。

シ「多分心配なんかしてないと思うけどな…」

苦笑いしながらシャンクスは言うが、それもクルーたちに信頼されている証だと言うと嬉しそうに笑った。









行きと同じようにするとまたシャンクスは少し動揺していたが、今回は何も言ってこなかった。

村のマキノの店に行くと赤髪海賊団が朝だというのに酒を飲んでいた。

「あ、お頭帰って来たー!!」

「どこ行ってたんだよ!」

シ「ちょっとな!

それにしてもお前らちょっとは俺の心配したか?」

「なんで俺たちがー」

「そうですよ、どうせ迷子にでもなってたんでしょー」

シ「誰が迷子なんぞになるか!!」

相変わらず騒がしい海賊団だがこれはこれでいい海賊だとそう思う。








そしてまた月日が流れルフィも7歳。
物語の開始はもうすぐそこ。
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