僕のヒーローアカデミア

□9話
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恋歌との訓練をした次の週。

生徒たちはみんな職場体験に行く。

通常であれば恋歌は学校で事務作業をするつもりだったのだが、みんなを駅で見送った後ある人からの呼び出しにより不本意ながら職場体験二日目の日から出張扱いとなっている。

学校側にも理由を伝え有給を申し出たのだが、内容が内容なだけに出張として許可が出た。

『(まぁ今回のことは私も気になってたしいいんだけどさ・・・)』

新幹線で目的の場所、”保須”に向かい一応コスチュームを着て街をぶらぶらと歩く。


『(たしか飯田君がこの辺のヒーローの事務所に職場体験に来てたはずなんだけど・・・)』

飯田に見つかればいろいろ聞かれそうだと、見つからない様に巡回し何事もなく保須に来た一日目は終わった。

その日の夜に恋歌を呼び出した人物から電話があり、何か進展があれば逐一報告するようにと言われた。

『わかってますよ

そちらも何かわかれば情報お願いします

では』

電話を切りベッドに仰向けに倒れこむ。
(ホテルは呼び出した側が用意をしてくれた)

『(情報によれば相手は血の様に紅い巻物と全身に携帯した刃物を持ってるはず

これだけの数のヒーローがやられて個性の情報は無し

明日は路地裏を中心に回ってみるか)』













職場体験三日目、恋歌の出張から二日目。

『(今日も特に変わった様子はなし・・・と)』

路地裏を中心に見る為にビルを飛び移りながら見ていたが、ヒーロー殺しらしき人物は見つかっていない。

『(何かほかに有益な情報があればいいんだけど・・・)』

路地裏を虱潰しに見てはいるが一人で行動しているため限界がある。

次はどこに行こうかと悩んでいると、少し離れたところで爆発音が聞こえた。

そちらに視線を向ければ以前戦った相手にそっくりな脳無がいた。

『(ほんといつもタイミング悪いよね

前みたいにオールマイト並のかい怪力とショック吸収、超再生なら勝てないかもしれない)』

しかし、行かないわけにはいかないと脳無がいる場所に向かって走り出す。






しばらく走っていると携帯が鳴ったため電話に出る。

『はい』

「江向通り4-2-10に向かってくれ

あいつも向かった」

『・・・わかりました』

「頼んだ」

短いやり取りだったが、恋歌は電話を切った後言われた住所へ急いで向かった。
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