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□女VS女
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恋歌が目を覚ますとそこは誰かの腕の中だった。
『エース?』
一緒にベッドに横になっているところを見ると昨日は知らぬまに寝てしまったようだ。
エ「?………!!」
一瞬寝ぼけた目で恋歌を見たが、覚醒すると勢いよく起き上がった。
『おはよ』
エ「夢じゃ…なかった…」
『うん、昨日帰ってきたよ』
エ「よかった…!!」
恋歌も起き上がってエースに笑えば、安心したように抱き締めてくる。
エ「なんか痩せたな…」
『そう?』
エ「昨日、受け止めたときも軽くなってた」
『あ、それは…』
恋歌が説明をしようとすると部屋に鳴り響く空腹を知らせる音。
エ「腹減った…」
『もう朝だもんね』
照れ臭そうに笑うエースはベッドから降りて恋歌の手を引いた。
エ「飯食いにいこう!」
『あ!待っ…』
立てないことを言っていなかったためベッドから降りることができず勢いよくエースに抱きついてしまった。
しかし、それも一瞬でそのまま床に座り込む。
エ「ど、どうした!?
強く引っ張りすぎたか!?」
おろおろするエースに大丈夫だと言うと落ち着いて恋歌の目線に合わせてしゃがむ。
『実はね…』
恋歌が歩けないことと、2週間はご飯もちゃんとしたものは食べれないことを伝えるとエースは恋歌を横抱きにして抱えあげた。
『エース?』
エ「なんでもっと早く言わねぇんだ!
船医のとこ行くぞ!」
エースは恋歌を抱えて勢いよく部屋を飛び出し、船医がいるところに走っていった。