□戦闘服
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ある良く晴れた日。

船長である白ひげが甲板にある椅子に腰掛けながらナースたちの検診を受けている。

レ「…今日も平和ですね」

白「…ああ」

白ひげの目の前では恋歌による戦闘訓練が行われている。

本日の恋歌の相手は3番隊。

恋歌1人に隊の半分がやられている光景は最近では見慣れてきてしまった。

非番であったり、することがないとエースが必ず側にいるのだがいないところを見ると仕事中ということなのだろう。

『では、今日はここまでということで』

ジ「ああ

やはり恋歌は強いな

俺も鍛えなおさねば」

自隊の隊員が疲れきって倒れ込んでいるのを苦笑いしながら自分も恋歌に勝つことはできないと再認識をする。

『隊長さんたちと訓練をするなら船の上は危ないですからね

また機会があればお手合わせお願いします』

ジ「願っても無い言葉だ

こちらこそよろしく頼む」

恋歌も強くあるために強者との戦いはしておくべきと考えているため、隊長たちとの戦闘訓練は定期的に行っている。

本日の戦闘訓練は終了のため、エースのもとに戻ると言う恋歌を見送ってジョズは思ったより簡単に倒された隊員たちにどのように稽古をつけようかと考え始めた。













『………なにか、ありましたか?』

レ「………」

戦闘訓練も終わり、エースのもとに行こうとした恋歌だが、視線を感じたため足を止めて視線の主に声をかける。

視線の主、レイラは恋歌に話しかけられているのはわかっているが、じーっと恋歌を見たまま顎に手を当ててなにかを考えるような仕草をしているだけ。

なにをそんなに見られているのだろうか気になる恋歌はレイラから言葉を発されるのをおとなしく待つ。

レ「……恋歌はさ」

『はい』

数分後、やっと口を開いたレイラだったが考えるような仕草は変えずに目線のみ恋歌に合わせてくる。

レ「その格好気に入ってるの?」

『え?』

じっと目を見つめて問いかけられた言葉を理解するのに少しだけ時間を要した。

なにを言われるかと思えば普段着ているただの白いワンピースを気に入っているかということ。

『まぁ…気に入ってると聞かれれば動きやすいのと、着やすいので気に入ってますね』

レ「動きやすいってのは戦うときも?」

『はい

基本的に肉弾戦なら足技主体ですので、パンツスタイルよりスカートの方が私は好きなので』

レ「へぇー…」

『??』

レイラからされる質問に返答してはいるが、一体なにを聞きたいのかが全くわからない。

またしばらく何かを考えたレイラは、よしと手を叩いた。

レ「今からナースの部屋にニーナ連れて集合ね」

『え?』

1人納得したような顔でじゃあよろしくー、と去って行くレイラにぽかんとしていて断ることも理由を聞くこともできなかった。
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