桜姫

□二人暮らし
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恋歌はその小さな体を腕の中に閉じ込める。

戸惑っているのが雰囲気から伝わってくる。

だが恋歌は心臓の音を聞かせるように頭を抱く。

『例え今まであなたが何を他の大人に言われてようとあなたのことを要らないなんてこと私は絶対に言わない

私にはあなたが必要よ

それとも私と一緒には住みたくない?』

エースは首を横に思いっきり振った。

『私は絶対にあなたを裏切らない

これは何があろうと変わることはないわ

他の人に何を言われようと、どんな噂が流れようともあなたの言葉を、あなたの意見を私は聞く

どんなことがあろうと私はあなたの味方であり続けると約束するわ』

今までただ抱き締められていただけのエースが恐る恐る恋歌の背中に両腕をまわした。

『私と家族になってくれる?』

その問いに応えるようにエースはまわした腕に力を込めた。

それを了承と受け取り恋歌は微笑んだ。

『これからよろしくね、エース』











十分ほど二人で抱き合っていたが、エースが腕の力を緩めたので恋歌も腕の力を抜いて離してやった。

それと同時にエースのお腹が鳴る。

その音にエースは恥ずかしそうに顔を赤くして、恋歌は微笑んだ。

『何か食べようか?』

そう聞くとエースは頷いた。
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