学校へ行こう
□4
2ページ/3ページ
「そだ、俺様、猿飛佐助っていうの」
『あぁ、知っている』
「あら、感激!」
『それは良かった』
「薫ちゃんには佐助って呼ばれたいなー」
『授業始まってるぞ』
「あれ、スルーされた?・・・一時限目の授業はもう安泰なんだ。俺様こう見えて結構優秀なのよ?」
彼はよく喋る。
例え単位が足りているからと言って、サボっていいとは言えない、が。
『そうか―――では何か相談事か?』
「んー、もうちょっと薫ちゃんとお話したいなーって」
『聞こう』
「わ、」
未だベッドに座っている彼のところまで、デスクから椅子を滑らせる。
『・・・・・』
「あー・・・・・」
『・・・・・』
「・・・・・えと、」
『・・・・・まだか?』
「そ、そんなに見つめられると照れるっていうか!」
『目を見て話さなければ相手に失礼だろう』
話をしたいと申し出たのは彼。
そして私は受け入れたのだ、そうするのが当たり前だと思う。
「そう、かも知れないけど、」
『、熱でもあるのか?』
「っ!な、ないよ!」
赤い顔に手を伸ばすが、払われてしまった。