復活
□ウェイター
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そして、獄寺は、しょんぼりと、ソファに深深と座った。心なしか、すごく、テンションの下がるオーラを出している気がする。
「ご・・ごめん、山本」
「気にすんなって。ところで、十代目って、ツナのこと?」
その言葉を発した瞬間、ツナの顔が青ざめる。何かを、隠しているときの顔をして、ツナは、俺に向き直った。
「ち・・違うよ!」
「そうだよな。ごめん、もう、戻るから」
「うん」
そこで、俺と、ツナの会話は途切れた。
獄寺が、その様子を、陰気な眼で見つめていた気がするが、そんなことは、気のせいだと自らに言い聞かせ、山本は、厨房に戻った。
***
「おい」
午後6:00バイトが終って、スタッフ専用のドアをくぐりぬけたとき、耳に通る声が、帰り去ろうとするオレの足を、止めた。
その声は聞き覚えがあった。どう考えても、今日のあの、ツナの友達だ。とても、友達に見える感じではなかったが。むしろ、主従関係を結んでいるようだった。
「何?オレになんか用?」
ここで、問題を起こしても、別にとがめられないだろうと、獄寺の話に耳を貸す事にした。暗闇で、かすかにしか顔が見えないが、雰囲気的には、少し言いづらい事を、言い出そうとしている女子のようだった。
獄寺は、持っていた煙草を投げ捨て、靴で、火種を消した。
「お前は、十代目と仲良いんだよな」
「あ・・?あ・・あぁ」
何を聞くのかと思ったら、そんな事か。と、心で思う。しかし、獄寺の顔を見ている限りでは、まだ、言いたい事があるといった感じだった。
少し、北風が吹いてきて、寒くなってきた。
「頼む・・・!誰かと、仲良くなれる方法。教えてくれッ!」
何を言うのかと思ったら。
「プ・・・獄寺面白いのなーっ!」
オレは、盛大に、大笑いしてしまった。すると、獄寺は、懐に手を入れ、大量の花火(ダイナマイト)を取り出してきた。
「果てろ!!!!!!!」
大量のダイナマイトが、オレのほうに降ってきた。