復活

□ウェイター
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キーンコーンカーンコーン・・・。

 昼休みの、チャイムが、高々と、並盛中に、響き渡った。

 ふと、ツナのほうを見ると、チャイムがなったと同時に、獄寺が、ツナに、駆け寄っていく姿が見てとれた。本当に、ツナのことがすきなんだな。と、改めて自覚する。いや。尊敬か・・?

 
「おい」


 そんな事を考えていると、誰かにに行き成り机を蹴飛ばされた。妄想の世界にいりびったっていた頭が、一気に、現実の世界に引き戻される。

 ふと、上を見上げれば、タバコを口は死に咥え、眉間に皺を寄せた、獄寺の姿が映った。

 そういえば、仲良くなれる方法。聞かれていたんだっけ。と、いまだに覚醒していない、頭で、昨日のことを考える。

 仲良くなれる方法なんて、聞くやついないとばかり思ってたから、昨日は、その言葉に大笑いしてしまった。でも、今日一日の獄寺を見ていると、仲良くなれる方法を聞く意味が良く分かる気がする。言っちゃ悪いけど、獄寺には、友達がいないようだから。多分、作り方を知らないんだ。


「何、ボーッとしてんだよ」

「あ・・?ぁぁ・・悪ィ」


 ずっと、獄寺の顔を凝視していた事に気が付いて、獄寺から視線をはずす。

 その仕草を、獄寺は、不思議そうに見つめながらも、俺の腕を引っ張ってきた。


「十代目がお呼びだ。早く来い」


 そっけない仕草でそういうと、オレの右腕をぐいぐいと、引っ張っていく。

 そういえば、獄寺に、何故、ツナを十代目と呼ぶのか聞いてなかった。しかも、ツナにだけ、笑顔で、敬語だ。まるで、上の人に接する態度みたいだ。

 ハッキリ言ったら、ツナは、あんまり上の方じゃないし、どちらかと言えば、獄寺のほうが上っぽい。

 はっ。と、気が付く。また考えごとしてた・・。珍しい。


「ごめん山本。一緒にお昼食べない?」

「いいぜ。あ。俺、購買部だからちょっと買ってくんな」

「うん。屋上で待ってるよ。あ、獄寺君も、購買部だから、二人で行ってきなよ」

「じゅ・・十代目!?」

「おう。じゃ、行こうぜ、獄寺」

「肩を持つなバカ!!」


 なぜかこのとき、この昼休みが、今までで、一番楽しい昼休みになる気がした。


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