セイント†ブラッド
□Summer Vacation
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─その後もピスター学園の生徒達には、自らを磨くための様々な授業が待っていた─
そんなこんなで、あっという間に前期が過ぎていった…。
─上級科・Xクラス─
「明日から長い休みに入る。お前ら、だらけたりして自分のレベル下げるようなことはするなよ?」
ラスト教師官の言葉に生徒から笑いが起こる。
「それから、早いと思うかもしれないが、お前たちは中期から進級試験に入る。」
ラストがそこまで言うと、えー!という抗議の声を筆頭にクラスがざわざわとし始めた。
「おい、静かにしろ!
…いいか?今年は去年の時よりも遠くまで行かなきゃならない。進級試験だから便利な交通手段、そうだな…車とかそういったものは使っちゃいけないからな、そのために中期から行なう。
ちなみに場所もやり方も、今まで変わったことは一度もない。意味、わかるよな?」
説明を受け、全員納得したようだ。
「詳しいことはいつもどおり、休みが明けてから話す。以上だ。
じゃあお前ら、充分休みをEnjoyしろよ?」
・ ・ ・
放課後。
寮に向かう途中の道。
「今回は家に帰るの?」
「んーん。」
いつもの双子の会話。
「…別にいいけど、この前も帰らないでいたら母さんから電話かかってきたのに、竜音出なかったらしいじゃない。行かないなら今度かかってきた電話、竜音が出てよね。」
面倒臭いんだから…。
と蒼音はぼやいた。
しかし隣の兄からの返答はない。