セイント†ブラッド
□開幕
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─Xクラス─
「全員無事に進級できたようだな。」
クラスの担任、ラスト・ノーウェン教士官は教壇に立つなり、ニヤリと笑うと生徒達に向かってそう言い放った。
すると生徒の一人が、
「そりゃあ、教士官に『進級出来なかったらマジでツブす』って脅されたら、自分死にかけても合格目指すって。」
と言った。
生徒は全員、ウンウンと深く頷いている。
「ていうか、進級試験に落ちたなんて話、この学園じゃ聞いたことないよ。」
先程眠って、少し機嫌のよくなった竜音が言った。
「まぁ、此処の試験の内容はお前らのレベルに合わせて考えてるからな。って、そんな話はおいといて、えー、コホン。取り敢えず、進級オメデトウ。とだけ言っておこう。」
少し照れながらラスト教士官は言い、改めた顔をすると、
「早速だが、明日からは授業に入る。2年にあがったら当然、お前らが覚えなけりゃならない魔法も増えるからな。」
そこまで言うとラスト教士官は一度言葉を切り、生徒一人一人の顔を見る。
「何をやるの?」
蒼音がラスト教士官に質問した。
「んー、すぐにでも何か新しいものを教えたいんだが…まずは今のお前らの力がどれぐらいのものか確かめたいからな。」
少し楽しそうにラスト教士官は続けた。
「明日からしばらくは、Battle Roomでモンスター共と戦闘してもらう。詳しい話はまた明日説明する。今日はここまでだ。また明日な。」
そう言うとラスト教士官は教室を出ていった。
生徒達もそれぞれに、会話をしたりふざけあったりしながら、寮へと帰っていく。
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