11/13の日記

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しょーとしょーと
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とある科学の一方通行4巻読みました。
1冊ぶりの一方さんの出番…!そのうち萌えた箇所を話したいです。

以下、甘えんぼさんな一方通行がほっしいというショートショートです。



「 」
彼女の名を音に乗せると予想以上に甘えた声が出た。
だめだ。
弱みなど見せたくないのにどうもそういう気分らしい。
この少女の前では取り繕えない。
「どうしたの」
振り向いた少女の肩口に頭を埋める。
「…………ふたつ、欲しい言葉があンだ」
何を言って欲しいとは言えず、暗に当ててみろと言う。
甘えている、とらしくなさを悔やむように目をぎゅっと瞑る。
「ええとね……」
彼女は照れたように言い淀んだ。
きっと、答えはわかっているからヒントは与えない。
「だいすきだよ?」
「……うン」
俺もだ。
「……あとね、ずっと一緒だよ」
「……ン、せェかい」
肩に乗ったままの俺の頭を、優しい手が撫でる。
撫でられるのにも満足した頃、俺はその手を取って口付けた。
「……正解のご褒美、なンかいるか?」
「えっ、くれるの?」
言葉で返したくない代わりにと思っただけだ。
黙っていると彼女ははにかんだように笑った。
「私もね、おんなじ言葉が欲しい」
言葉で返したくないからこそ物でチャラにしようと思ったというのに。
きっと俺は今苦い顔をしている。
まぁ、幸せだからいいのだが。

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