銀時×月詠 短編

□男の嫉妬ほど恐ろしいものはない
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「銀時!なんじゃ また二日酔いか 情けないのう」

万事屋でリビングのソファーの上で気持ち悪そうにうつ伏せで横たわっている銀時と

その横で正座して呆れた顔してぐったりした顔をした銀時を覗きこんでいる月詠

「るせーなー・・・ ちょっと 飲み過ぎただけじゃねーか」

「社会人としてだらしがないぞ」

「耳元でギャーギャー言うなよ 頭にひびくんだから!」

いつも覇気のない顔をしているが今日は余計に淀んだ顔をしてしゃべるのも面倒そうだ


「ところでよー お前 何しに来たの? なんか愛する銀さんに糖分でも持った来たのかよ」

「戯けが 地上に用があっての 真選組との打ち合わせでな 早く着いて時間があったのでここに寄ったまでじゃ」

「打ち合わせ?」

「うむ 今度吉原に潜んでいる攘夷浪士を一掃する極秘ぷろじぇくとがあっての 今日はその打ち合わせじゃ」

真選組 というワードが出て二日酔いながら銀時は眉をピクッと動かした

真選組と吉原自警団百華頭領月詠とで打ち合わせといえば代表幹部3人だろう

近藤勲 土方十四郎 沖田総悟

近藤ストーカーゴリラはお妙にぞっこんだから問題ない

沖田ドS王子は月詠にはあまり興味ないようなのでこれまた問題ない

だが土方は・・・

同じ喫煙者 

それそれの組織の中で一番のキレ者

そしてさりげなく気遣いをするフォローの達人

何気に同じ雰囲気を醸し出す2人

似た者同士で息もぴったり合いそうだ

銀時と土方も意外と似た者同志なのだが本人たちは自覚なくいがみ合っている

そんな土方含む真選組と打ち合わせだぁ?!

面白くない

「あ、そ 打ち合わせ終わったら真選組のヤロー共と飲みに行くとかねーだろーなー」

「何言ってるんじゃ わっちが飲んだらどうなるかわかっとるじゃろ ただ食事に行こうかと誘われてはいるがな」

「何ーーー!銀さん許しませんよ! 食事の後土方のヤローと夜の街に消えてくって魂胆かよ! ふざけるな!」

「あきれたの 土方殿はそんな殿方ではないぞ 気遣いもあって紳士じゃ」

土方を褒める銀時にぶすっと拗ねる銀時

「ま、食事が終わったらまたここに寄るからの それまでにその二日酔いを治しておくのじゃな それでは」

すっくと立ち上がってリビングの引き戸を引いてとっとと万事屋を後にしてしまった

銀時は月詠を止めようとして手を掴み損ねてソファーからず
り落ちてしまった

「月詠!待て! くっそーてめー後で覚えてろ! あとでお仕置きだからな!」

負け犬の遠吠えの如く地団駄を踏む銀時であった


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そのあと1時間後に真選組の屯所へ向かい山崎を締め上げて食事の時間と場所を聞き出し

食事の場所に張り込んで月詠が真選組と別れて出てきた月詠の手を掴み

有無も言わせずかかぶき町の連れ込み宿に連れて行かれドSっぷりを発揮してお仕置きをという名の免罪符を掲げた銀時が月詠を寝かせまいとさんざん行為に及んだ、というのはまた別の話・・・

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