名前で呼んで

□round4「な、なんだか牡丹を思い出すわ・・・」
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アイちゃんも一緒にルームシェアすることが決まった後。
私もなんだかお泊りしたくなり、市子ちゃんに聞いてみるとすぐオッケーしてくれた。
それで家に電話したんだけど・・・。

『あ、えりか?お父さんとお母さん、これからちょっと2週間程旅行に行くんだけど・・・え、お泊り?むしろさせてもらって!どんな手を使ってでも!』

と、以上母の言葉から抜粋。
どんな手を使ってでもって・・・お母さん・・・。
まあ何はともあれ、市子ちゃんもいくらでも居て良いって言ってくれたし。
これから四人で賑やかな二週間になりそう!

「そういえば、私あんたの事詳しく知らないんだけど。つか死神がこんなとこに居て良いの?」
「ですから、さっきも話しましたでしょう?私はただの紅葉様の監視役で補助だと」

今分かっているアイちゃんの情報は、死神だってことと紅葉ちゃんのお手伝いさんだってこと。
でも神様って、可愛い子が多いんだなあ。
紅葉ちゃんだって美人さんだし、アイちゃんもお人形さんみたいだし。

「そして、瑠璃虎えりかさん。もしかしたら、私は貴女にとり憑くことになるかもしれません」
「え、私?」
「紅葉様と桜市子に一番近く、かつ幸福エナジーを吸い取られないという不可思議な体質を持った貴女に私がとり憑くのは妥当な事かと」
「え、そ、そう・・・なのかな?」

な、なんだか上手く言いくるめられた気がするけど・・・。

「大丈夫ですよ、アイは不用意に魂を刈り取るような死神ではありませんから」
「紅葉様・・・勿体なきお言葉!」

アイちゃんって、紅葉ちゃんの前で普通に鼻血出してるけど、血の残量大丈夫かな。

「良い?私が傍に居る限りはえりかちゃんに変な真似はさせないからね?」
「それはこちらの台詞です。紅葉様にムラムラなんてして襲いかかったら承知しませんから」
「「ねーよ」」

本日二回目のハモリ。
このメンバー、楽しそうだけど大丈夫かな・・・。
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