短編

□さめない夢
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一面花畑。花以外何もなく綱吉は1人突っ立っていた。
(夢…?にしてはずいぶんとリアルだな…)
そう思っていると後ろから声が聞こえた。
「綱吉君」
「骸!」
会ったのは数か月ぶりで、少し泣きそうになった。
「久しぶり、だね」
「そうですね…」
「…骸…」
chu
「んん…」
我慢ができなくてキスをした。
まるで熱を持っていない冷たい唇…
それがなぜか心地よくて…
唇を合わせるだけじゃ足りなくて、
半ば無理やり気味に舌を入れた。
「ふ、ぅっ…ん、つ、綱吉君…
それ以上は…」
ダメ。そんなことは分かっていた。
「うん…ゴメン」
そう、所詮ここは夢…
そう思うとすごくさみしくて堪らなくなった。
「綱吉君、そろそろ、時間です…」
そういって俺から少し距離を置く骸。
「え、や、嫌だっ」
次はいつ会えるかわからない。
「大丈夫です、次はすぐ会えますよ…」
嘘。本当は俺に心配をかけたくないから、
嘘をついているんだ。
超直感でそう感じた。
…。
「骸」
もうこれしかないと思った。
「俺と契約しよう」
「!!」
「契約して、一つになろう」
そうすれば俺も骸も寂しくないはずだ。
「ダメ…かな?」
「けど、そうしたら」
「…分かっている、けど…骸と
離れているのはもう嫌だ…
ずっと、骸の傍にいたいの。」
「……分かり、ました」

これで俺と骸は一つになれる。
怖くなんかない。
だってこれからはずっと、ずっと、
骸と一緒なんだから。
…愛してるよ。骸。

end
→あとがき
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