NARUTO

□試験
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「俺…大体チビって大嫌いなんだ…おまけに年下のクセに生意気で…殺したくなっちゃうじゃん…」


「ぐっ…」


「なっ…」


「!!」


彼女が駆けつけたときには既にこの状態で
砂の忍....しかも、あれは三兄弟だな、と理解したあとの行動は早かった



『どうかその手を放して下され、砂の忍殿』



突然、木の葉丸を掴む男の手を掴み現れた紅緒に驚く



「お、お前!何者じゃん?!」


『どうか、その手をお放し下され』


強い瞳で言う彼女に目をそらしそうになるが、黒い人はそれを振り払うように



「 お前には関係ねぇーじゃん?」




そう言って手を緩めることはしなかった



「くそ!さっさと離せ! ブタ!」



さらに追い討ちをかけるようにナルトは暴言をはいた。

ナルトの言葉に機嫌を悪くした黒い人は青筋を浮かべ


「...放してやろうかと思ったけど、やっぱやめた..コイツ、殺すじゃん....」



これはもう強行するしかないなと攻撃にまわろうとしとき




―ヒュンッ




「くっ…!」


「!!」


よく知る気配を察知した紅緒は掴んでいた腕を放す
すると放したとたん男の拳に石ころが当たった
紅緒は落ちてゆく木の葉丸を受け止める



「よそんちの里で何やってんだ、てめーは」


気配がした方を見ると木の上にサスケがいた。
その目は射抜くように男を睨みつけている。



「サスケくーん!!」


「あ!」


『木の葉丸....大事ないか?』


木の葉丸の無事を確認して他に怪我がないか確かめる


「大丈夫だコレ!姉ちゃんありがとうだコレ!」


『礼には及ばぬ』


そう言って微笑む


木の葉丸たちを帰し振り向くと





「カンクロウ、やめろ」




「!!」



「里の面汚しめ…」






赤髪で、大きなひょうたんを背負った少年…




「ガ…我愛羅…」





黒い人はカンクロウと言うらしい

カンクロウは我愛羅をみて怯える




「喧嘩で己を見失うとは呆れ果てる…何しに木の葉くんだりまで来たと思っているんだ…」


「聞いてくれ…我愛羅。こいつらが先に突っかかってきたんだ…!」


「黙れ……殺すぞ」


三兄弟の末っ子のはずだが、力的にも色々兄弟よりも上なのが見て取れる



「わ…分かった。俺が悪かった」


「ご…ご…ゴメンね…」


先ほどの態度とは打って変わって怯える二人


「(こいつが頭か…嫌な目をしてやがる)」


「君達、悪かったな」


我愛羅はそう言い、地面に降りてきた


「どうやら早く着きすぎたようだが、俺達は遊びに来たわけじゃないんだからな…」


「分かってるって…」


「行くぞ」






「ちょっと待って!」


立ち去ろうとする三人を、サクラが引き止めた。


「額当てから見てあなたたち......砂隠れの忍者よね.......目的をいいなさい!」


『大丈夫じゃ、サクラ。さしずめ近々催される中忍試験に推薦され参ったのでありましょう』




「.....フン!お前は知ってるようだが.......灯台下暗しとはこのことだな。それ以外は何も知らないのか?」





隣にいた少女は鼻で笑って通行証を見せる。


どうやら紅緒の言ったように近々、木ノ葉隠れの里で中忍選抜試験が行われるらしい。




「おい!そこのお前.....名は何て言う?」


その視線の先には…


「え?わ…私か?」


少し期待を込めて顔を赤らめている女の人


「違う!その隣のひょうたんだ」


気遣いというものをしないサスケは、ズバッと言い放った。


「……砂漠の我愛羅…。…俺もお前に興味がある……名は?」


我愛羅は答え、サスケに問う


「うちはサスケだ」


そうして、三人は行ってしまった






しばらくすると突然ナルトが



「サスケ!!てめーにゃ負けねーぞ!!」


「急に何だてめーは!!」


「ナルト、あんたうるさいわよ!!」


サスケも訳が分からず叫び、サクラも怒声を上げる。


多分自分が相手にされなくて悔しいのだろう。




『ま、一段落したところで妾は帰るかの』



「え!帰っちゃうの?」



紅緒の言葉に残念そうに反応するサクラ



『えぇ、それともなんじゃ?四人どこかで茶でも飲む予定でもあったか?』



「え.....そういうのは、ないけど....」


言い淀む彼女にお構いなしで



『妾には予定があっての...木の葉丸との約束がの』


「あ、そう言えば....」


思い出したように言うサクラに笑顔を向けて



『そういうことじゃ、なんなら三人で茶でも飲んできたらどうじゃ?その時は、くれぐれも迷惑のないようにの』


そう言って帰っていってしまった





なにもすることのなくなった三人は何故か素直に紅緒の言ったとおり三人でお茶を飲みにいったそうな





そこで、彼女の約束が守れたかは.....言うまでもない








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