D.Gray-man

□第1夜
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神田と2人で話をしていると、門番の声が教団中に響き渡った。

「こいつアウトォォオオ!!!」

途端に医療班にざわめきが走る。
みんな不安に駆られる中、彼らの不安を後押しするかのように門番は叫び続ける。

「こいつバグだ!額のペンタクルに呪われてやがる!アウトだアウト!!」

門番が叫んでいる中神田は立ち上がる。
隣に座っているカナは団服を羽織った神田にギョッとする

「あっ、まだ安静にしていないとダメですよ!」

『そうよ!それに教団にはあなた以外にもエクソシストはいるのよ?』

医師が慌てて言うのを神田は無言で睨み返し六幻を手に、窓に向かった。

「すぐ片付けてくる」

その後を追って神田の後ろを付いてきたカナ
振り返った神田は医者に向けた視線よりかは鋭くない顔でカナに向けてそう言った。


格子に区切られた夜空には、丸い月が静かに座している。
窓を大きく開け、神田は窓枠に足をかけてそのまま下へ




『……ここで待ってろってこと?冗談よして頂戴、私だってエクソシストよ』

お医者様、神田は任せてくださいと言ってカナは神田のあとを追う。窓枠に足をかけて下へ飛び降りた







すると目に飛び込んだのは神田が白髪の男の子の腕を切り付けている様子。

(この子がAKUMA?)

そう疑問に思った
しかしよく見ると神田が切りつけた腕はイノセンス何じゃないのか……?
考えているうちにことは進む



「痛っ?」

痛みから男の子の顔が歪む。

「お前……その腕はなんだ?」

「……対アクマ武器ですよ。僕はエクソシストです」



!!
あの傷痕…あの子は

私は左顔にある彼の傷痕に気づいてハッとした

『ちょっと!門番!その子は人間よ?!』

「いやぁっでもよ中身がわかんねぇんじゃしょうがねぇじゃん!AKUMAだったらどーすんの!?」

怯えきった門番に何を言っても無駄だった

「僕は人間です!確かにちょっと呪われてますけど立派な人間ですよ!!」

「ギャアアアア触んなボケェ!!」

男の子が必死に門番に縋るが門番は男の子をAKUMAだと認識している。

「おい、なんでついてきた」

『怪我人は病院のベッドでしょう?お医者様に心配をかけないでちょうだい』

「治った」

『……。それにあの子はエクソシストよ』

依然として聞かない神田にカナは少し強く言う


「……中身を見れば分かることだ。下がってろ。」


人一倍警戒心が強い神田は敵を見る目で対アクマ武器を発動させた。

「この「六幻」で切り裂いてやる」


神田がそう言って威嚇すると、男の子の顔は青ざめた

「待ってホント待って!僕はホントに敵じゃないですって!クロス師匠から紹介状が送られてるはずです!!」


その名を聞いた瞬間神田の六幻は男の子の顔ギリギリで止まった。

「元帥から……?紹介状……?」

「そう紹介状……コムイって人宛てに」

男の子の顔からは汗がダラダラ出ている
降参のポーズする勢いで怯えきっている


カナはコムイの机を思い出して頭を抱えた
あんな机だ、手紙なんて見つかるのだろうか
もしかしたら大切な使徒を殺してしまうところだったのに
きちんとして欲しいものだ

しばらくしてコムイから無線で神田に男の子はエクソシストであると証明され教団に入ることに


「開門んん〜?」

門番の声は響いた。



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