D.Gray-man
□第5夜
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ちょめ助の話の途中でリナリーのイノセンスが光を放つ
キイイイイイ―…
キンッ…
「光が細くなってゆくぞ…っ!!!」
ズズ
ズズズズ…
バシュッ
光が消え
足に異様な模様を残したまま
リナリーは倒れこんだ
「リナリー!!!」
ラビはリナリーを抱き寄せ
軽く揺さぶった
「……ラビ…」
「!!」
「わたし…私は…まだ…せかいのなかに…いる…?」
虚ろな瞳でリナリーはそういった
「―…っ馬鹿ヤロ……っ」
本当に良かったと
船にいる者たちは安堵の笑みを浮かべた
エクソシストは
誰も死ななかった
「今クロスのところにはカナがいるっちょ。」
「カナが?」
「カナもクロス部隊ってこと?」
ラビとリナリーは口々にちょめ助に聞く
「そんな感じっちょな。」
「でもどうやってカナはクロス元帥の場所がわかったんさ?ティムもいねーのに」
「カナのゴーレムにはクロスの居場所がわかるようにクロス自身が改造してあるっちょ。教団ではコムイぐらいしか知らないっしょ!」
ラビの鋭い質問にちょめ助は答える
「じゃあどうして、私たちと一緒に行かなかったのかしら」
「それはお前らは弱いからだっちょ!クロスは足手纏いは嫌いだっちょな。カナはクロスのところにはいきたくなかったみたいだったちょがな、多分事の次第を予想していたんだっちょ!」
そしてちょめ助はリナリーのイノセンスを見た
「カナのセカンドイノセンスはリナリーと対になってるちょ。今回の無理な戦闘でイノセンス同士が共鳴してるっちょ。リナリーほどじゃないけどカナのセカンドイノセンスもボロボロだっちょ」
「そんな、カナは大丈夫なの?!」
リナリーは涙目になる
「カナは元気っちょ。シンクロ率がリナリーよりも高いからな。自分の心配をするっちょ!」
「カナ嬢のことだ、死ぬことはないだろう。安心せいリナ嬢」
ブックマンの言葉にリナリーは涙を拭いて頷いた
まもなく夜も明ける頃
悲惨な一日が終わり
教団勢は今一度、進むか否かを話し合った
進むにつれ
今日以上の苦しみがあることは確実
犠牲者が増える一方なのも確か
「進もう」
迷うことなく
リナリーは断言した
「ここで戻るなんて出来ないよ。戻ったらここまで道となってくれた人達の命を踏みつける事になる」
リナリーの言葉で彼らの心は決まった
江戸へ
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