D.Gray-man
□第4夜
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アレンがクロスの似顔絵に中国語で「この人知りませんか?」と書いてある紙を持って饅頭屋の男が親指をグッと立てて笑顔で頷いている
「むほっ!?」
饅頭を口の中に入れてアレンはまだ中国語で何か言っている店主に焦りながら仲間を呼ぶ
「このおじさん何か知ってるみたいです!!」
店主の情報によりやってきたのは港町に聳え立つきらきらと輝く店ばかりの場所
「妓楼の女主人?」
「饅頭屋の店主が言うには最近その女主人にできた恋人がクロス元帥なんだって」
「なんて師匠らしい情報…」
5人の中で唯一中国語が話せるリナリーに頼りやっとたどり着いた派手な店
「しかし派手だなぁー」
風が吹くたびに玄関前に飾ってある飾りが音を立てて揺れる
わいわいと店前で騒いでいた時に店の中から大きな人がスッと出てきた
「待てコラ、ウチは一見さんとガキはお断りだよ」
ボキボキと指の骨を鳴らしながら近づいてくる人にアレンとラビは少々後ずさりながら英語で弁解する
「ご、ごめんなさい!何かよくわかんないけどごめんなさい!」
「うそだ!女!?」
ラビが顔を真っ青にして驚くとアレンとラビが軽く女性によって持ち上げられた
「「わーっ!リナリー!」」
「仲間を放して!私たちは客じゃないわ!」
そうリナリーが中国語で叫ぶと女は静かに英語で呟いた
「裏口へお回りください。こちらからは主の部屋に通じておりませんので…我らは教団の協力者でございます」
そう言われ案内された場所には美しい女性が膝を付いてお辞儀する
「いらっしゃいませエクソシスト様方。ここの店主のアニタと申します」
アニタが首を傾げて言うと頭に付いてある髪飾りが揺れ綺麗な音を出す
そして赤く塗られた唇が開きアニタは言う
「さっそくで申し訳ないのですが、クロス様あもうここにおりません」
「「「「「え?」」」」」
1拍おいてみんなが声を揃えて驚く
「旅立たれました、八日ほど前に。…そして八日前旅立たれたクロス様を乗せた船が海上にて撃沈されました」
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