Fairy
□1,出会い
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まずは立ち上がり前を見る。
うん、何もいない。
いつもどおりに勉強机があるだけ。
視線を左に移す。
タンスがあるだけだ。大丈夫。
視線を右に移す。
いつもどおりベッドがある。
あたしはホッと息をつく。
やっぱりなんにもいなかった。うん、なんにもないに決まってる。
だってこの世に幽霊なんていないもん。
さっきまで怯えてたあたしが恥ずかしいなあ。
壁にかけている時計を見る。
10:26
泣いている間に結構時間が経っていたみたいだった。
「いろいろあったし、ちょっと早いけどもう寝ようかなあ」
ふわぁとあくびをしながらベッドに近づく。
「・・・っ!」
・・・・・・なんですの?!