Fairy

□1,出会い
2ページ/3ページ

 まずは立ち上がり前を見る。
 うん、何もいない。
 いつもどおりに勉強机があるだけ。

 視線を左に移す。
 タンスがあるだけだ。大丈夫。

 視線を右に移す。
 いつもどおりベッドがある。

 あたしはホッと息をつく。
 やっぱりなんにもいなかった。うん、なんにもないに決まってる。
 だってこの世に幽霊なんていないもん。
 さっきまで怯えてたあたしが恥ずかしいなあ。

 壁にかけている時計を見る。

 10:26

 泣いている間に結構時間が経っていたみたいだった。

「いろいろあったし、ちょっと早いけどもう寝ようかなあ」

 ふわぁとあくびをしながらベッドに近づく。


「・・・っ!」
 

 ・・・・・・なんですの?!
次へ
前へ  

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ