【Web拍手お礼部屋】
□下着売り場・風間編
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【下着売り場・風間編】
「ふむ・・・我が妻ならば、このくらい派手でも問題あるまい」
千景さんが手に取ったのは、キラキラ眩しい刺繍が施してあるランジェリー。
一体何の素材を使ってあるのだろうと疑問に思うほど輝かしい。
「千景さん・・・それはさすがに・・・」
素材の正体も分からない下着を身に着けるのはどうにも抵抗があった。
「不服か?まったくわがままな女だな・・・」
千景さんは、ため息をつきながら手にした下着を元の場所へ戻す。
「私には、少し派手かもしれません」
「そうか・・・よく考えてみれば、それもそうだな。少し待っていろ」
そう云うと千景さんは、辺りを物色してから、一組のペアランジェリーを手にして戻ってきた。
「これならばどうだ?」
差し出されたのは、レース編みの純白なランジェリー。
「可愛いですけど、千景さんはこういうのお好きですか・・・?」
先ほどの煌びやかな下着と比べてみると、明らかに地味なことに戸惑う。
「まぁ、なんだ・・・。着用する者が輝いているならば問題なかろう。下着など、ただの引き立て役にすぎん」
それだけ言い放つと、千景さんはそっぽを向いてしまった。
千景さんがどんな表情をしているか見たかったのだけれど、背中を向けてしまってそのまま、ただ一言だけ、「早く買って来い」と呟いたのだった。