その1
□君の声を聞かせて *
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G.M.号は、とある島に停泊していた。
それなりに大きい島だし、治安もいいということで、一味は船を隠し、宿を取ることにした。
そういう訳で、当然といえば当然のことながら、ゾロは安宿のベッドの上で、サンジに組み敷かれていた。
「んっ…ふ、ぁ…っあ」
「どうしたの、ゾロ…今日、いつもより敏感じゃない?」
「んな、こと…うっ…ふつ…だ…っん」
既に固くなった胸の飾りを押し潰せば、ゾロは、ああ、と声を上げた。
いつもはクルーに聞こえるのを気にして抑えられてしまうその可愛らしい声を、今は存分に楽しむことができる。
それはサンジにとって嬉しくもあるのだが、同時に少し意地悪をしてみたくもなったりして。
「な、ゾロ」
胸の上でさわさわと手を動かしながら名前を呼ぶと、ゾロは、何だ、と視線をサンジに向ける。
「この部屋、けっこう壁薄いんだぜ?」
「…だから?」
怪訝そうなゾロに、しっ、とサンジが耳を澄ませるように言った。
すると、聞こえてきたのは時計の音と、聞き慣れた海の音。
それから…
隣りの部屋で談笑するナミとロビンの声と、逆隣りの部屋で爆睡しているらしいルフィたちのいびき。
「聞こえた?ナミさんたちの声」
「…ああ」
だから何なんだ、というゾロに、サンジはにっと笑って言った。
「たぶんさ、こっちの声も聞こえてると思うんだよね」
ゾロのイヤラシイ声とか、音も全部。
途端、ゾロは真っ赤になって。
ゾロが固まってしまったのをいいことに、サンジはきゅ、と胸の飾りを摘み上げる。
「んっ…く、てめ…っ」
「ま、俺は別に気にしないけどね」
「くそっ…ぁ、やめっ…」
ゾロはサンジから逃れようと身体を捻るが、それが逆効果となり、ゾロは余計と声が出てしまう。
「ふぁ、っあ、あ…ゃだっ」
「ん、いい声」
サンジは楽しそうに、ゾロの身体に舌を這わす。
そのまま下の方に手を伸ばせば、下着の上からでも分かるほどに濡れていて。
「ゾロ…も、濡れてる」
「っ…言うな…っあ」
「やらしー声」
ナミさんたちにも聞こえてるかもね。
なんて囁きながらゆるゆると撫で上げてやると、新たな染みができた。
「ゾロ…もしかして、聞かれてるかもしれないって思って感じちゃってる?」
「…っ!!」
どうやら図星のようで、ゾロは外方を向いて黙ってしまった。
そんなゾロが可愛くて、サンジはますます意地悪をしたくなる。
サンジは何の前触れもなく、いきなりゾロの自身を直に握り込んだ。
ゾロがびくりと跳ねたのにも構わず、サンジはゾロのモノを扱き始める。
「やっ…サンジっ、ふ…んん」
ゾロは、声を出すまいと必死に歯を食いしばる。
それでも唇の間から出てしまう可愛らしい声に、サンジは目を細めて。
「大丈夫だよ、声出して」
「だ、って…は、聞こえ…っ」
「そうだけど」
サンジが胸の突起に、ちゅう、と音を立てて吸い付く。
その強い刺激に、ゾロは思わず声を上げた。