短編・中編

□吹雪のち晴れ
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「可愛いな…」



ポツリ。と誰にも聞こえないくらいの声で呟いてみる。



それは、近いようで遠い‥サッカー部のマネージャーである、あの子に向けた言葉だった。





――――――そう。


僕の気持ちは片想い。



意気地のない僕にとって彼女、


名字名前はとても手の届かない存在。




――――――――――――


そんなある日のことだった。




「練習止め!今日はここまでだ。」

鬼道くんの掛け声と同時に、みんなが練習をやめた。



「もう俺、動けないっス…」


「ウシシッ!もっと体力つけたほうがいいんじゃない?」



ガヤガヤと片付けが始まる。



そんな中、彼女を横目で何気なく見ると…




ドキっ!!


「っ!!?//」



ふと、目が合ってしまった。



それだけのことなのに、これ以上はないくらいに僕の胸は高まった。




しかも、目が合った瞬間に名前ちゃんがニコリと笑うものだから、



僕はいろいろな意味で限界寸前だ。



彼女は僕を殺す気なのだろうか…






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