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□Chapter 3
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ちりりん
ちりりん
鈴の音…
だれ?
ロレットは目をあけると月明かりがあまり入らない路地裏でたたずんでいた
冷たい風が結んでいないロレットの髪を優しくなびかせる
「ここは「ここは君の夢の中」あなたは…猫?」
「僕はチェシャ猫 白ウサギの知り合いだから警戒しなくても大丈夫だよ」
白ウサギと聞いた途端ロレットはチェシャ猫が悪い人じゃないと知り安堵の息をした
「でもあなた…どうやってわたしの夢に」
「チェシャ猫はなんでもできるんだよ。どこにでも行けるし、なんでもすぐ分かる。
夢の中だってこれるんだよ?」
「チェシャ猫さんってすごいのね!!「なんてね」……え?」
そのことばに戸惑う焦りを隠せないロレットはきょろきょろとあたりをみまわした
「ほんとうに夢の中だよ でもさっき言ったのは不思議の国のアリスの物語のチェシャ猫だけ ここにこれた理由は僕にもわからないんだ」
「そうなんですか」
ロレットは少し残念そうな表情を浮かべたあと夢の中だとは思えない月を眺めた