ぎゃりいぶ短編
□びしょぬれのイヴ
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小学校の帰り道、とつぜん雨が降ってきた。
傘なんて持ってないのに、ざぁざぁと。
びしょびしょになってすごく寒くて
わたしは木の下で雨宿りをしてた。
待っても待っても、雨はやまなかった。
それどころか、風も強くなってきてわたしは地面にうずくまった。
もう4月なのに、すごくすごく寒かった。
「あの時」ひとりで居たみたいに、心細くて、抱えた自分のひざばっかりを見てた。
「・・・イヴ?こんなところで何してるの!?」
見上げたら、ギャリーが居た。
黒い傘をさして、心配そうにわたしを見た。
「やだ!びしょびしょじゃない!まったくもう・・・立てる?」
ギャリーはぷりぷり怒って―――ギャリーはいつもそうだけど、なんだか安心する―――――
わたしに手をさしだした。
わたしはその手をとって、とぼとぼ歩きだした。
「やっぱり元気ないわね。・・・イヴ、この傘もってて」
そういって、ギャリーはわたしを抱っこした。
「ギャリー駄目だよ、ギャリーも濡れちゃう」
「アタシはいいのよ。急がなくちゃ、イヴが風邪引いちゃうでしょ?
アタシのウチ、ここから近いの。雨がやむまでウチで温かいココアでも飲んでいきなさい」
ギャリーはいつもわたしを助けてくれるんだね。
っていったらギャリーは
美術館で最初にアタシを助けてくれたのはイヴでしょ、って
笑いながら言った。
ありがとう。
「大好きだよ、ギャリー」
(ここからロリコンのターン!!!by主)(黙れ変態ここで終わりよ!!)