俺が欲しいんだろう?

□大好きなんだよV4
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ドンッ……・・・・















俺はとっさに目を瞑ってしまった。



あれ……痛くない。


恐る恐る目を開けると…

「うわっ血が………!」

俺の手には血がついてた。真っ赤で大量の血が。

…あれ…この血…
俺のじゃない…

そう思って店のウインドーに突っ込んだ車の下から手が出てることに気が付いた。











「霧野先輩っ…!!!!!!!」

久しぶりにそう呼んだ霧野先輩の身体からは血が大量に出てて。
俺は言葉が出なかった。「あ…あ……」って恐怖で怯えるだけ。

しかも涙出てきて。


なんで俺なんか助けたんだよなんでだよなんで……


なんでだよぉ……

涙止まらない。

「君っ!大丈夫か!?誰か!救急車!」

店から店長らしき人が出てきた。
そこで俺は我に返った。

なんで俺を助けたとか今は関係ない
そんなこと言ってる場合じゃない

霧野先輩の身体を
車の下から出して
「霧野先輩!!もうすぐ救急車来ますから!頑張って下さい!!」
って叫んだ。


そしたら霧野先輩の口が微かに開いた。

「俺は………も…………だめ……っだ…」

嫌だ嫌だ嫌だ!!

何いってるんだよ!
勝手に俺のこと助けて勝手に死ぬなんて


そんなの俺が絶対
許さない!!!!!

「駄目です!死んじゃ嫌だ!!
お願いです……!」

うぅっ…血止まれよぉ…救急車早く来てくれよぉ……
お願いだから。

神様お願いします…俺何でもするから…
俺が代わりに死んでもいいからだから…!!

霧野先輩を助けて下さい………。










暫くすると救急車のサイレンが聞こえてきた。



俺と霧野先輩は病院へと搬送された。





















お願い霧野先輩…

























死なないで……
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