スマブラX
□可愛いと君が想うのは俺だけで良い。
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何時からだっただろう。マルスを見て可愛いと思うようになったのは。
マルスはそこらの女子より可愛い。この前ピーチ姫達に女装させられていた程だ。でもそうじゃない。恋心として、いとおしい可愛さが俺を襲うのだ。
俺に向けるその笑顔も怒った時の剥れた表情も闘う時の凛々しい表情も。そのギャップも良くて…
「って俺は変態か。」
独り自分にツッコむ。
「難しいね、恋って」
!?
俺は驚いて顔を上げるとそこに居たのはマスターだった。
「驚かせるなマスター…」
心臓止まるかと思った…。
っていうかマスターと恋の話なんてしたくなかったが…。
俺は意を決して聞いてみる事にした。
「マスター。マルスって可愛くないか?」
「あーまぁ確か「やっぱりな!」…聞いて!?」
あ、すまん。…でもやっぱりマルスは可愛い。
「初めてなんだ。こんなに可愛いと思った奴は」
「アイク……」
本当に初めてで。最初は相手は男だと自分に言い聞かせていた程だったのに。
そんなのどうでも良くなった。
なんて自分の想いを振り返っているとマスターが呟いた。
「そういえばマルスも同じようなこと言ってたなぁ…」
マルス……が…?
「なんだとっ、マルスが!?」
俺は動揺を隠しきれずに口を手で覆った。
マルスが…誰を……?
深く傷口が抉られたような気分。心がズキッと傷んだ。
気付くと俺は走り出していた。
「…アイク!?」
マスターの言葉を無視して。