NARUTO
□君と二人で
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イベント事は好きな方だ。バレンタインだってクリスマスだって。楽しくてウキウキしてしまう。
そして明日、お花見をしようと綱手様がわざわざ誘って下さった。嬉しくて嬉しくて仕方無い。だってあの綱手様から直々に。綱手様に憧れているから尚更だ。
勿論他の班も誘われていると思うけどそれでも嬉しかった。
――何を持っていったら皆喜んでくれるかしら?
皆と、綱手様とお花見出来るのは嬉しい。だけど私はネジとお花見出来ることを一番に密かに楽しみにしていた。
とは言ったものの、何度も何度もお花見はしたことがある。でも結局は大騒ぎになったりしてのんびりどころか食事さえ出来なかった。
「リーに間違えてお酒飲ませちゃったのよねぇ…」
思い出しながら独り呟き苦笑する。
本当に、本当にあの時は酷かった。食べ物も桜も何もかもぐちゃぐちゃにされお花見どころじゃなくて。
あんなことが起きないように、リーを見張って居ないと。
そんな事を思いながら明日のお花見の準備をした。
―――――
―――
「うわぁ、晴天!」
「本当だな」
次の日、私とネジは綱手様に言われたお花見場所まで一緒に向かった。
今日はもう気持ち良いくらいの晴天で。大事なお花見が中止にならずに済んで良かった、と安易の息を漏らした。
「あっ、居たわ!」
お花見場所に着くと、もう他の班や綱手様はお花見の準備に取り掛かっていた。満開の桜の木の下で皆口々にお喋りしたりして、とっても楽しそう。
私はネジの腕を掴んで綱手様の元へと走った。
「さぁ行くわよ、ネジ!」
「お、おいテンテン…落ち着け!」
これが落ち着いていられますか!!
「綱手様!」
「ああ、テンテンか」
後ろでネジが息を切らしている。そんなに早く走ったかしら?
私は綱手様にとりあえずお礼を言った。
「礼などいい。それよりも楽しんでくれ」
「はい!!」
――そんな風に言い、笑う綱手様になんて素敵な方!流石は綱手様!と暫く綱手様を見つめていると、ネジはお前も早く準備を手伝えと腕を引っ張られた。