短い夢

□気になるあの子の
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名前とナミとロビンは、いつものように、サンジの作った美味しいデザートで“お茶”をしていた。

俺も仲間に入れてほしいのに、
あの中だけにはぜってぇに入れてくれないんだ。


サンジが、ガールズトークの邪魔すんなって言ってた。




「ねぇ、リア」

「どうしたの?ナミ」

「ずっと気になってたんだけどー」

「うん?」

「アンタ、綺麗な指輪してるじゃない」

「あ、これ?」




名前の薬指には、いっつも指輪が付いている。


あの指輪は、俺たちが名前を
仲間にするずっと前から付けていると
本人から聞いた。


一体いつから付けてんだろう?
誰から貰ったんだろう?


俺が腕を組んでそう考えてると、
名前が俺の方へ走ってきた。



「ルフィ!考え事?」

「おう!名前、お前の事だ!」

「あたしの事?」

「この指輪!」



あ、これの事?と名前は
少し顔を赤らめて笑った。



「大切な人にもらったの」

「大切な人ぉ?」

「そう!かっこよくてね、強くてね、優しいの!」

「そっかそっか!」

「お互い、今は夢に向かって離れ離れだけど…また絶対会えるって」

「おう!」

「いつか、ルフィ達にも会わせてあげたいなっ」

「名前の大切な人、俺も会ってみてぇな」



俺と名前が、そんな事を話していると、ウソップとチョッパーが泣きながら走ってきた。



「かかかか海軍だっ…!」



ウソップの言葉に、名前は
ハッとしてサニー号から身を乗り出した。




「ダーリンっ!!」



名前は、そう言って
海軍の船に大きく手を振った。




「ねェ、ルフィ!あの船にあたしの大切な人が乗ってるよっ」






ケムリンの船だった。
 

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