短い夢
□君に、
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「こんな所に居たのかよい」
「マルコ」
体冷えちまう、と言いながらも
マルコは私の隣に座り込んだ。
「今日は、星が綺麗だね」
「そうだな」
「きっと明日は晴れるね」
おやすみ、と私は部屋に戻った。
「マルコ、おはよう」
「ああ。おはよう、名前」
私達を暖かく包むのは、春の陽気。
「いい天気だな」
「ね、エースご機嫌なんだね」
そうだな、とマルコは私の頭を
優しく撫でる。
晴れの時はエースがきっとご機嫌で。
曇りの日はちょっと不機嫌で。
雨の日は泣いてて。
嵐の日は怒ってて。
夕日は照れてて。
優しく吹き抜ける風はきっと私を
抱き締めてくれていて。
雨の後に架かる虹は、きっとエースから私達への贈り物。
「エース、あいしてるよ」
眩しい太陽の中に
大好きなエースの笑顔をみた。