短い夢

□その結果、
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いつも俺は追われる側だった。


だから、追う側の気持ちなんて
知るはずもなくって、






「もうね、エースとは別れようと思うの」






いつも俺は追われる側だった。
だから、追う側の名前の気持ちなんて、知るはずもなくって。





「だって追いかけても追いかけても、届かないんだもん。エースには」





もう追いかけるの疲れちゃったよ。







追いかけた側の名前は
少しすっきりした表情で俺に背を向け歩いてゆく。



そういえば、
名前の背中を見送るなんてこれが初めてだなぁとか。
相変わらずちっこいなぁとか。
付き合う前より髪伸びたなぁとか。








やっぱり好きだなぁとか。  


そういう事ばかり
考えてしまうわけで。





俺は頭のどこかで、名前なら
俺の後ろをずっと追いかけて来るっていう自信があった。

でも、自信があっても、必ず追いかけて来るという保証は無かったんだ。





俺、ほんとは名前のこと
ずっと待ってたんだ。






「今更…気付いてもなぁ、」




















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