長い夢
□06
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♪〜♪〜♪
「あ、ごめん。あたしの携帯だ」
あたしは慌てて携帯を鞄から
取り出した。
「…あれ?」
着信の名前には、ロー君と
表示されていた。
「ね、ロー君の携帯からかかって着てるんだけど…」
訳が分からないあたしとは対象的に
ロー君はあたしの手から携帯を取った。
「ララか」
『あら、ロー?やっぱりこの番号にかければ連絡取れると思ったの』
ロー君は特に席を立って通話する事も無く、あたしにまで会話が聞こえる。
『携帯、私の部屋に忘れて行ったわよ。ワザとかしら?』
「んな訳ねェだろ」
『ふふふ、冗談よ。今日返した方が良いわよね?』
「ああ」
『じゃあ、あの場所で待ってる』
「わかった。じゃあな」
ララさんと話している
ロー君は、まるで別人のようで。
2人は恋人同士のようだった。
「名無しさん、携帯ありがとうな」
「あ、大丈夫だよっ」
そういえば、ロー君、
昨日ララさんの部屋に
行ってたんだ。
それで、携帯忘れて…
今日また2人は会うんだ。
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