TYB/short

□HAPPY LUNCH TIME
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お弁当を食べさせ合う、なんて、世間知らずのバカップルが白昼堂々と行うものだと思ってた。

全く、どうしてここ最近の日本はこういった奴らが増加しているのだろうか?

…まぁ、私もその一人だったりするのだが。


 「はい、ベリーちゃん、あーん!!」


 「あーん、ん、もぐもぐ…。」


 「あーっ、もー大好き!!可愛すぎっしょ…!!」


最初は照れくさかったが、恥ずかしがったら恥ずかしがったで

 「恥じらってる姿も可愛いよっ!!」

と言われてしまったので、なんだか恥じらうという行為自体が羞恥心となってしまった。

それならもういっそ、学生という特権で青春してしまえ、というのが私の考えである。


 「ねぇ、虎太郎君。」


 「なになに?ベリーちゃん?」


 「好き。」


屋上に誰も居ないのを良いことに、私はそっと、虎太郎君の頬に口つける。

もう両想いで、お互いの気持ちも分かっている筈なのに…。

なんだか、心臓が煩い。

ばくばくと自己主張するそれが、虎太郎君にバレてないといいが。


 「べ、ベリーちゃん…。」


 「ん?」


 「ふ、不意討ちにゃんてズルいっしょ…。」


私の予想していなかった行動に、普段の明るく元気な彼はどこへやら。

ただ顔を真っ赤に染め上げ、アタフタしている虎太郎君を、思わず可愛い、なんて思ってしまった。


 「…隙ありっ、」


 「ん、むぅ!!」


突然奪われた唇。

重なりあう唇から、虎太郎君の体温を感じる。

ファーストキスは…なんて誰かが言っていたけど、それも間違いじゃないと思う。

だって、虎太郎君からは、するんだもの。


 「…ん、レモン味だ。」


 「にゃ?」


 「ふふっ、何でもない!!」



HAPPY LUNCH TIME




 ((こんな幸せな日常が))


 ((ずっと続きますように))


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愁さん相互ありがとうございます!!
こんなので良ければ受け取って下さい^^*
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