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□向かうは立海!さらば氷帝!
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(あほべ全開、幼馴染女子から見たらこんなだと面白いっていう話)
跡部ってつくづく不幸な男だと思う。
後輩の私から見てそう見えるんだから間違いない。
私と跡部と樺地は幼馴染…って言っても跡部は一つ上。
樺地は私と同じでそんな不憫で可哀想な不幸なおつむのイタイ幼馴染を持っちゃった子。
私だって、跡部に憧れることはある。
秀才でスポーツできて認めたくないけど顔整ってて…マジ不幸男子可哀想。
でも、あいつからテニスを奪ったら頭の中イタイだけの人だよ?
宍戸先輩で言う激ダサってことだと思うのは私だけ?
今だって、目の前ですっころんで花瓶を頭から被って…水も滴るいい男もいいところだよ、跡部。
『何やってん…』
「るせぇ…こけたんだよ…」
こういうとき、跡部より前を歩かなくて良かったって思う。
よくフェンス越しにキャーキャー言ってる女子がいるけど私はその場にいてもしーん…ってなってる系女子です。
こんなんにキャーキャー言ってたら喉潰れる。跡部にキャーキャー言うなら立海の丸井くんとか幸村くんのほうがいいと思う。
『なんで跡部ってそんなに不幸男子なの?』
そう聞けば先輩つけろ、と言われた。
じゃあ、訂正してやんよこんちきちょう。
『なんで跡部様ってそんなに不幸男子なんですか!』
イギリスから一緒にいるんだから敬語も何もねぇだろ!
何様だよって…何様俺様跡部様だから言うのは無し。
立ち上がったかと思うと今度は机の脚に躓いた。
なにこの子、危なっかしい。
「いっつぁ……」
『跡部ってさ…世間知らずだし、俺様ナルシストだし、テニスしてても頭イタイのに、テニスしてなかったら終わってるよね。男として。』
「てめぇ、俺様に喧嘩売ってんのか?あーん?」
多分、跡部にこんなこと言える女子は私ぐらいだと思う。
だって、この学校の女子って既に調教済みでぴぎゃあ!ぴぎゃあ!言ってるんだもん。
『跡部に喧嘩売るなんて面倒なことしないよ、あと書類置いておくからね』
はぁ…本当、この人バカ。
樺地、なんとかしてよ。私じゃ面倒見切れないってば。
…もういや。立海に逃げようかな。
幸村さん、丸井さん、待っててください。すぐそちらへ編入したいと思います。
向かうは立海!さらば氷帝!
(ぎゃー!離せー!)(世話になったな、幸村)(ふふ、跡部くんは躾がちゃんとできてないねぇ)(別に置いてってもいいんだぜぃ?)
(はっ、こんなガキの面倒貴様らに出来るわけないだろう?あーん?)(うるせぇ、あほべ!公式であほべ言われてる奴に言われたくない!)
(うるせぇ!)(はーなーせー!私は幸村くんのいる立海がいいー!)(黙って戻ってこい!)
(素直じゃないねぇ…跡部くんって。)(本当は好きなくせに素直になれねぇのは可哀想だぜぃ)
(再び立海から氷帝へ。ただいま、ぴよし
←)
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もうなんでもないお話。
跡部は素直になれてない、なんてことなら可愛い。
続けばいいなーって自分で思うけど多分続かない。←おい