溶ければ良いんだ。この腐った脳味噌も、暴走しか出来ない卑しい両手も。
「キュウ」
「…」
切なげな声に解ってても知らない振り、見えてても見えない振りを決め込む。もしかしたらお前は世界で一番残酷な扱いを受けているのかもしれないな。(尤も、そうさせたのは俺自身なのだが)
白い首筋に舌を這わすと思いの外に激しい反応。俺を感じれば、俺に感じれば。それで良い。しかしその眼は酷く怯えているので、醜くく映る俺はまるで化け物のようだと嘲りを含んだ笑みが零れた。だからそれが何だと言うのだ。止める事なんて出来やしないくせに。
「飽きた…」
(あぁもう考える事すら煩わしいではないか)
「え、」
「脱げ」
(言葉よりも簡単で明確に片を付ける方法など最初から知っていたのだ)
「ちょっ…!」
抵抗する身体を力任せに押し倒す。痛みに歪んだ顔がキレイだ、なんて。
「聞け、俺は……」