Short Story

□揺らぐ心
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先生はあれでも生徒には好かれている方らしい…


何人かが休み時間などに職員室で教わっているのを見た事がある



だけど今日は少し違かった

たまたま昼休みに教室の窓から外をみたら、女子一人と、き凜先生が職員玄関辺りの木の下で、何かをしていた



本当はそんなことやっちゃ駄目って思ってたけど、どうしても気になり、ついずっと見てしまった





「急にごめんなさい。あの…親の用事で海外に行くことになっちゃったんです。これだけ先生渡したくて…」

「手紙…?」


「必ず一人の時に読んで下さい。お願いします。では、失礼しますっ」



「……」






なに話したんだろ、女子走って校舎入っちゃったけど……


それに先生なにか持ってる…



「はぁ……」


「よぉっ!幼助。明日の予定だけど2:00に俺ん家だよ〜」

「元気だね〜大丈夫、ちゃんと覚えてるよ。暑いしなんか冷たいの持ってくね」

「おっ!サンキュー!もうそろそろ授業始まるみたいだから戻るね。じゃぁなっ」

「うん、じゃぁね〜」


次の授業は運がいいのか悪いのか、きり先生の授業だった


今日は、なんだか元気がないというかいつもの授業と少し違かった気がした




さっきの事…聞いてみようかな………



「あ、あの…先生ちょっと聞きたい事が…」


「なんでしょう?」


「耳、かしてくれますか…?」


「……なんで私が…」

嫌そうにしてたけど、耳をかしてくれた


『…さっき女子と木の下にいましたが……何してたんですか?』


先生はやっぱり小さく驚いた

「みてた、んですか?」

「…はい、つい……」

「とりあえずここじゃ駄目なので、職員室来てくれませんか?」

「わかりました」
職員室につき、早速先生は答えてくれた


「さっきはですね、女子に手紙をもらいまして…」

「そう、なんですか……」


なんなんだろう…

女子からの告白とか…?

それはなさそうだよなぁ……

でももしかしたら………



「どうしました?顔、暗いですよ?」

「えっ?なんでも…」

「本当にそうですか?私に秘密にしてる事…あるんじゃないですか?」

「…大丈夫です、からっ」

「そうですか。わかりました、じゃあもうすぐHR始まるので教室帰りなさい」

いつもの先生じゃない誰かみたいにピシャリといわれてしまった

「ぁ、はい…」


静かに職員室を出て、教室に向けて歩きだした



先生秘密にしてる事……?


それに俺なんでこんなにムシャクシャしてんだろ…



女子の手紙の事、かな……?


なんで手紙でそんなにムカムカしてんのかな………
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