Short Story
□理科室の鬼畜な悪魔
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「幼助どうした?顔赤いぞ?」
「な、なんでもないよ…」
我慢しなきゃ
急に押されても大丈夫なように…
「では授業を始めます」
「起立…」
ビクッ
耳にかすかに振動している音が聞こえる
なんでこんな時に…
「着席」
まだ動いてるよ…
早く止めて欲しいっ
「…っ」
「なぁ、今回の実験どんなのかな?」
なにも知らない和也が、俺に話しかけてきた
「ん…んっ、たぶん…前回の続きの、薬品の調合…だと思うよ…」
「やっぱりっ…」
和也は嫌そうな顔をしながら、机に向き直った
気付かれてないの、かな…?
それならそれで嬉しいんだけどな…
教卓を見るとかすかに悪魔の笑みを浮かべた希凛先生がこちらを見ていた…