Short Story

□夏恋〜一夏の思い出〜
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自転車置き場からはたまたま拓人の部活が見える


サッカー部だったっけ…



幼馴染みだからいいものの、拓人は俺と正反対だよなぁ…



ガシャンッ!

大きな音がしたと思ったら少し遠い所にいる女の子が自転車を倒してしまったらしい


その子はワタワタしながら自転車を直していた

気になったから近くにいってみる事にした


「やぁ」

ビクッ…

女の子はあからさまに驚いた

「自転車大丈夫?」


「だ、大丈夫ですっ」


「でも…カゴ、曲がってるよ?」

「あっ!本当だ…」

少し恥ずかしそうにカゴを元の形に直そうとするけど、直らないらしい


「俺がカゴ直してあげるよ」


「えっ?…でも」

「大丈夫だよ」

そういうと、カゴに手を掛けあっという間に元どうりに直してあげた


「あ、ありがとうございましたっ」

少し頬を染めながら微笑んでくれた

ちょっとその仕草にドキッとしてしまった



「もし帰り一人だったら一緒に帰らない?」

「あ、いいですよ」

「よかった、じゃ帰ろう」

「はい」


その日の帰りは久しぶりに楽しく帰宅する事ができたと思えた
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