番外編

□☆
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1月末日。



お正月気分も終わり、来月の一大イベントのバレンタインデーの為の食材を調達しようとハントに出かけた僕。


バレンタインデーは女の子ならば誰もがトキメク一大イベント。

一応僕も女の子だからそういうイベント事は好き・・・なんだけど、今回は残念ながら私事ではない;


毎年お世話になっている人にはチョコを渡しているんだけど、今回はなんとチョコレートの依頼をいただいちゃいました。

良くお店に来る水商売のお客さんなんだけど、お客さんに配るチョコレートを作ってほしいって言われて気軽にOKしちゃったのが悪かったんだよね・・・

そのこから話を聞いた他の女の子たちも次から次に私も私もって・・・


気が付けば依頼されたチョコレートの数は1000個を超えちゃった;

しかもお金も前払いでいただいちゃってさぁ・・・

お陰で今月は店開けなくても全然平気なくらい儲かっちゃったよ!
凄いね、水商売のお姉さん方!!;



・・・とまぁそんな感じで?

明らかに多すぎるくらいの料金をいただいちゃいまして。

だから普通のカカオを使って作ったチョコレートじゃなんだか失礼かなって思って素材にこだわろうかなって。





そして・・・




『ってことで、やってきましたハングリラ島っ!!!w』




僕は一人テンションを上げて見た。



いやー、ハングリラ島を見つけるの大変だったわぁw

幻の島とか言われてるし、もしかしたら見つからないんじゃないかと思ったけど・・・


僕、食運あってよかったわぁww




今回の獲物はココアラ・・・の、背中に生えたカカオ豆。

やっぱりチョコを作るならこれを捕獲しておかないとねw



そう思って歩き始めたんだけど・・・・



・・・・おやぁ?


何やら空が騒がしいなぁと思って見上げると・・・


『えっと・・・ハングリラ、鳥だっけ??』


綺麗に澄み渡る青空に一匹の大型鳥類を発見した。


硬そうな鎧の様な躰に鋭い嘴・・・・


図鑑でしか見たことなかったけど、あれがこの島にしかいないと言われるハングリラ鳥・・・



図鑑のデータを思い出したのと同時にお腹がぐ〜っとなる音が聞こえてきた。

もちろん僕のお腹の音。


確かハングリラ鳥ってものすごぉく美味しいらしいんだよね・・・

あの鎧の様な外殻の中身は唇で噛みきれるほど柔らかい肉だって図鑑に書いてあったし・・・


料理人としてはぜひとも一口食べてみたい、調理してみたい食材だわ。


くふっ、くふふふ〜w

今日のお昼はハングリラ鳥で決まりね☆



そうと決まれば・・・・



僕はその辺に転がっている手のひらサイズの石を片手に持ち、そのまま空に向かって・・・




・・・・・投げた。




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