【♂】Ib long

□渦巻く嫉妬
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「シュチィおはようー!」

「ねぇ今日は一緒に帰れるー?」

「絵のコツ教えてー!」

「なぁ一緒にどっかいかねー?」

「帰れはしないけど教えるくらいならいいよ」

やったー、と喜ぶ、朝から本当騒がしい

でももうすぐ夏休みだ、暫くはゆっくりできるだろう

朝昼はいつもと全く変わらない

変わったといえば、ボディタッチがやたら増え

告白もされるようになった

勿論、丁重にお断りさせてもらっているが


「そういえば服についてるバッチ何ー!」

「黒薔薇だ!綺麗ー!」

皆服についている薔薇のバッチに興味があるそうだ

まぁ僕が作ったんだけどね


「あぁ、これ?部屋の許可書代わりだよ」

「わぁーいいなー!」

「部屋入りたいなー」

「許可下りないと貰えないからね」

ぶーっと皆不貞腐れるが、どうでもいい

入ってきて荒らされたら困る


そういえば今日は先生に許可を貰おうか

ギャリーが入ってもいいように

「ごめん、僕ちょっと先生に用事あるから」

「えー!じゃあ待ってるー!」

流石に先生の部屋に大人数は行けない

渋々外で待ってるという

行けばいいのにな


「先生、いいですか?」

「あ、どうしたんだいシュチィ」

「1人許可出して欲しい人がいるんですけど」

「え、驚いた、誰だ?」

「ギャリー、です」

「あぁ彼か、彼なら安心だな、許可しとくよ」

よかったな、と微笑んでくれた

いや本当にいい先生だよな



部屋を出ると嬉しそうに待ち構える人、人、人

はぁ、と小さく溜息をついて

いつも通り講義の部屋と向かっていった
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