Ib long

□繋がる華々
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「…うぅっ」

「落ち着いたかしら?」

一体どれくらい泣いたのだろうか

大分長い間泣いていた気がする

でも、ずっとギャリーもイヴの傍に居てくれた

抱きしめてくれていた、それが

とても、とっても、嬉しかったの


「さぁ、行きましょうか」

ギャリーは立ち上がって手を差し出す

そっと手を置いて立ち上がると、彼は笑顔を見せた

私も、自然と笑顔になれた

イヴとも手を繋いで、3人仲良く歩き出す


――…花嫁さん、幸せになれたよ



『へへへ、へへへへへ……おはないいなぁ…』

そして例の青い動く絵の前まで来る

相変わらずお花いいなぁと言っている

『えへへ…お花ちょうだい?』

「お花って言われてもねぇ…」

「バラはあげれないし…」

この絵にお花をあげると先に通してくれるらしい

ブーケに目を移す、折角貰ったけど仕方ないよね


ブーケを絵に差し出した

『えへへ ありがとう……

いいにおいだなぁー…えへへ』

『それじゃ いただきます』

といって花束を食べ始めた

青から赤へと色が変わって3人ドン引き

あぁ、食べられちゃった


『あー おいしかった えへへへ』

花束をあっという間に平らげて絵は言った

(あんなに量あったのに…)

もったいなさを感じるチィルだった

『ありがとう ありがとう 約束だからね ここ通すよ』

すると絵の目と口がなくなり、ドアノブが出てきた

『このドアで 奥に行けるよ それじゃあね えへへへへ』

と言ってどこかへ行ってしまったようだ


「…まぁ、これでやっと先に進めるわね!」

「そうだね、行こう!」

イヴがドアノブに手を掛けて開いた

(イヴって結構勇敢だよね…)なんて思いながら

扉に入っていった
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