親世代
□帽子
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(side:真友)
はぁ、とため息が出るのを許してほしい
先日魔法界があると知り(なかなか信じなかったけど)
よくわからない教科書や杖やらを買って
柱を通り抜けた先にあるホームで不思議な子二人と仲良くなって
すごい古いけど伝統のありそうな建物について
「あれが帽子さんだよー。」
アイリーが楽しげにいう
「私帽子が喋るとまではきいてないけどなー……」
まぁ魔法界だから普通なのか。うん、わからん
とにかく驚きが多すぎる
面白いから嫌ではないけれど
「グリフィンドール!!!」
帽子が寮名を叫ぶ
言うより叫ぶだよね、これは
髪が少しくしゃりとした男の子が端のテーブルへ走っていく
「どの寮も仲いいんだね。」
「まぁ七年間一緒にいる仲間だしね。」
リマがにっこりと微笑む
正直さっきまで小声でぶつぶつ言ってたから怖い
「(そうとう入りたくないんだな……スリザリンに。)」
そんなことを考えてると次の生徒が帽子をかぶっていた
微かに周りがざわついている
「……何かあったの…??」
「今かぶってる人。ブラック家だって。リマと同じ純血主義の家の人だよ。」
しばらく帽子は何やら小声で問いかけていたが、笑いだした
そしてグリフィンドール、と叫ぶ
とたんにざわつく
「静かに!!次、リマ•ストーウェン!!」
「………いってくるね。」