非公式☆Twitter〜2000



こちらは、アブ☆恋の登場人物たちとTwitter風に対話してみよう!という企画から始まったコーナーです。

現在は不定期更新、のはずが、ほとんど毎日更新中。

誰が登場するかはその日の気分次第です。

書き込む方は当番のキャラの呟きにツッコミを入れたり、質問したり、他のキャラを乱入させたりしてお楽しみください。

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非公式☆Twitter2001〜
 
◆小笠原さんと年末年始〜番外編「新年も彼といっしょ」より〜 

終業後に電話をかけると、小笠原さんは1コールで出てくれた。

小笠原(電話)
『何?』


「特に、用事はなかったんですけど……」

声を聞きたかっただけ、なんて言ったら、小笠原さんは怒るかもしれない。

『……俺の家に来て、ご飯食べない?待ってるから』

(もしかして、会いたいって私の気持ち、分かってくれたのかな?)

そう思ったら……嬉しくて、笑みが零れた。


小笠原さんは、ヘルシーで美味しい料理を作って待っていてくれた。

食事をしながら、初詣警備の話、そして年明けの話になる。

小笠原さんは、ご両親がフランスから帰国するので、今年は名古屋のご実家に帰省するそうだ。

(しばらくは会えないのかな)

自然と下を向く私に、小笠原さんが名前を呼んだ。

「僕と会えなくなるの、寂しい?…僕は、きみと会えないのは、寂しい」

小笠原さんの小さな声が、鼓膜を震わせた。

「帰りを待ってるね」

「電話する、メールもする。離れていても、僕は、きみ一筋だからね」

口元に笑みを浮かべ、小笠原さんは私にそっとキスをくれた。


*****


大晦日。

初詣警備で私が組む事になったのは、室長。

穂積

「いい? 私と組むからには、ミスは許されないわよ」



「はい!」

背筋を伸ばして返事をすると、室長は大きく頷いて、早速警備の任務に取り掛かった。

穂積
「それにしてもこの人たち、こんなに人の多い所まで、遠くからわざわざ来て、疲れて。バカらしいわね」

室長は、周りにも聞こえそうな声で、ヒヤヒヤするような事を言う。

穂積
「まあいいわ、行くわよ」

仕事だと割り切ってはいるものの、どうやら不機嫌そうだ。

歩くのが速くて、いったん人混みの中で離れてしまうと、なかなか追いつけない。

室長を追い掛ける途中、私は、赤い顔をした青年に呼び止められた。

青年
「ねえ、おねーさん。可愛いねー。デートしよーよー」

「いえ、勤務中ですので。…あなた、酔ってますね?救護室に行きましょう」

青年
「いーじゃん、行こうよー。そんなつれないこと言う口は、キスで塞いじゃうぞー!」

青年は私の手を掴むと、いきなり引っ張り始めた。

「離して下さい!」

必死に離そうとするけど、凄い力。

(どうしよう、助けて、諒くん……!)


穂積
「うちの櫻井に触れるんじゃねえ」

ドスの効いた低い声が響いた、次の瞬間。

青年の姿が消えた。

室長、見事な背負い投げ!

「室長!」

穂積
「大丈夫?変なことされてない?」

「は、はい。私より、あの人が大丈夫ですか?」

穂積
「大丈夫よ。だって勤務中に妨害してきた一般人は、公務執行妨害で逮捕出来るんだから」

心配なのはそこじゃないです。

でも、いい笑顔の室長を目の前にすると、何も言えなくなってしまった。

穂積
「青年。アンタ、どこに行きたいんだっけ?」

青年
「きゅ、救護室です!」

青年は逃げるように、救護室へ向かって去っていった。

穂積
「まったく。私が仕事してんのにお神酒飲むとか、ムカつくわ!」

(本音出てますよ、室長…)


*****

続きはまた後で…
 

2016/01/14(Thu) 14:24

by ジュン

こんばんは。

酔っ払いを投げ飛ばしちゃう室長は格好いいですね。

心の声が出てましたけど。

でも、小笠原さんは凄いなぁ。

ローマにお正月から連れていかれちゃうなんて贅沢ですね。

[コメント編集]

by 冬子

え〜と、ローマってほんとのローマ?

初夢でみたとかじゃ無くて、ほんとに行ったってこと?

さすが諒くん、ただごとではない‥

大体彼女からの電話に、何?って出るなんて、なんて言っていいのか。

そんな事でへこたれていては、彼女にはなれないんですね。

勉強になりました。

[コメント編集]

by 櫻井翼

新年。

私はなんと、イタリアの首都ローマに来ていた。

「……」

初詣警備を終えて小笠原さんが名古屋へ帰った、その夜。

掛かってきた電話は「イタリアへ行こう」というものだった。

ご両親が、私を一人にしておくなんてとんでもない、と、諒くんを叱ったのだそうだ。

本場のジェラートを二人で分け合って食べながら、私は、小笠原家からの愛情に、幸せを感じていた。

小笠原
「きみに数日会えなかっただけで、寂しくて……ちょっと限界」

小笠原さんは何か呟いたと思ったら、いきなり私を路地裏へと引っ張っていった。

「あ、あの。諒くん?」

小笠原さんが、耳元でささやく。

「ごめんね」

謝った後に、小笠原さんの唇が私の唇を塞いだ。

いつもの優しいキスとは違う、深く、熱いキスに、いつもは抑えられている小笠原さんの思いを感じて、私の胸は震えた。



小笠原
「トレビの泉だよ」

路地裏を出て向かったのは、有名なトレビの泉。

「あれ、何を投げてるのかな?」

小笠原
「コインだよ。後ろ向きに投げげて、泉の中に入れば、願い事が叶うって言われてる」

「なるほど」

小笠原
「投げる枚数によっても、願い事は異なるんだ」

言いながら、小笠原さんがお財布から出したのは、2枚のコイン。

小笠原さんの投げたコインは、バラバラになったけど、何とか泉の中へ。

「すごいよ、諒くん!」

小笠原
「うん。入ってよかった。これは、大切な人と、永遠に一緒にいれるおまじないなんだよ。僕の大切な人は、もちろん、きみの事」

それが都市伝説でも構わない。

小笠原さんが……大好きな人が、一緒にいたいと願ってくれたこと。

それが、何よりも嬉しかった。

小笠原
「1枚だと、またローマに来ることが出来る。3枚だと、恋人やパートナーと別れることが出来る」

「じゃあ、私は、1枚投げてみるね」

小笠原さんからコインを受け取って、私も同じように背を向ける。

そして……。

(願いを込めて……)

私は、泉に向かってコインを投げた。

ポチャン

小笠原
「入ったね」

「よかった!」

小笠原
「きみ、またローマに来たいの?」

「うん。また、諒くんと一緒に来たい」

照れくさくて笑って誤魔化す私を、小笠原さんの手が優しく掴む。

小笠原
「またふたりで、ローマに来よう」

「うん」

小笠原
「その時は、ハネムーンかな」

「ハネム……ええ!?」

小笠原
「それとも、違うところがいい?」

「私は、諒くんと一緒なら、どこでもいい」

小笠原
「僕もだよ。でも、どうせならきみを喜ばせたい」

「諒くん……」

小笠原
「君の笑顔が、見たいんだ」

期待の眼差しで私を見つめる小笠原さん。

その真っ直ぐな瞳に向けて、私は満面の笑みを浮かべた。


〜終わり〜

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