非公式☆Twitter



こちらは、アブ☆恋の登場人物たちとTwitter風に対話してみよう!という企画から始まったコーナーです。

現在は不定期更新、のはずが、ほとんど毎日更新中。

誰が登場するかはその日の気分次第です。

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◆番外編から零れたふたり〜JS編〜 

朝食を終えて友達が去った後、入れ替わるようにしてジョン・スミスが喫茶店に現れた。

ぴたりと約束の時間通りだ。


「久し振りに会ったお友達との会話は楽しかった?」

さっきまで彼女が座っていたその席に、今度は彼が腰掛ける。

「うん」

「そのわりには、浮かない顔だ。何か不安になるような事を言われたかな?」

(うっ)

JSに真っ直ぐ見つめられると、一瞬で心の中を全部覗かれてしまうような気がして怖い。

(私に飽きたのかも…、なんて考えてる事、見抜かれちゃったらどうしよう…)

けれど彼は、ふ、と眼差しを和らげただけだった。

「いいよ、きみが言いたくないならね。それより、せっかくの休日を楽しむ事を考える方がいい」

(あんまり興味が無いのかな…)

また疼き出す不安を、懸命に振り払う。

彼の言う通りだと思うから。

今度いつ会えるか分からない、風のように気紛れな相手なのだから。

JSが微笑んだ。

「どこか、行きたい場所はある?」

「私、遊園地がいい!」

そう答えた、次の瞬間。

私の携帯が鳴り響いた。



「休みなのに悪かったわね、櫻井」

「…いいえ」

電話で室長に呼び出されたのは、封鎖された遊園地。

「実は今日、この遊園地で、置き引きや盗撮といった軽犯罪が多発したの。そこに爆破予告の電話まで入ったものだから、アンタまで総動員する羽目になっちゃったわけ」

「卑劣な犯罪ばかりですね」

「なんや櫻井、鼻息荒いな」

「はい、許せません」

「よーし翼ちゃん、頑張って犯人を捕まえよう!」

「はい!」

と、いうわけで、若干私的な恨みも入りつつ、私は藤守さん、如月さんとともに、窃盗犯の行方を追う事になった。

「とりあえず、盗難があった現場の、中央広場の方へ行ってみようか」

「了解です」

二人の後について歩いていた私は、不意に、首筋にチリッとした痛みを感じた。

(…?…)

背後から視線を感じる。

左の、今さっき通り過ぎた生け垣の陰から…

「ちょっと、すみません」

私は、パンプスに小石が入った風を装いながら足を止めて屈み、振り向いてくれた藤守さんと目が合った瞬間、視線だけを素早く左に向けた。

藤守さんと如月さんが、同時に走り出す。

「警察や、動くな!」

俊足の二人に挟み撃ちされて追い詰められた男は、なんと、生け垣の陰から、私に向かって飛び出して来た。

まだ中腰だった私は、咄嗟に身体を捻ると男の襟首を掴み、飛び掛かってきた勢いを利用して、巴投げをかける。

背中をアスファルトにつけて脚で思い切り男の腹を跳ね上げれば、一瞬宙に浮いた相手の身体は綺麗に裏返り、地響きをたてて、私の頭の先に落ちた。

「お見事、一本!」

如月さんが拍手をしてくれ、藤守さんが手錠をかけた男の懐からは、盗撮用の小さなビデオカメラが、いくつも転がり出た。

「やりましたね!…って、二人とも、どうしました?」

服についた汚れを払いながら立ち上がった私を、藤守さんと如月さんが、赤い顔で見ている。

「いや、その…堪忍や、櫻井!」

「俺ら、こっちにいたから、巴投げの時、スカートの中、しっかり見ちゃった…」

「…!…」

私が、悲鳴を上げてしゃがみこんだのは言うまでもない…

***

続く…

2016/11/04(Fri) 08:12

by JS&翼

JS
「きみのそれ、しょうぶぱんつだったの?」


「変な日本語覚えなくていいから!」

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by 冬子

そうですねー

きっとデートだから可愛いスカートとかはいてるんでしょうねー

髪も巻いちゃってたりして。

よりにもよって勝負パンツ着用!かもしれませんねー

それは藤守さんや、こーちゃんが赤くなるわけですねー

藤守さんはジュンさんにしめられちゃんですか?

ちょっと裏こいやって感じかしらん アブナイ☆

[コメント編集]

by JS&翼

JS
「ジュンさんからのコメントが面白すぎて大笑いしてしまいましたよ、僕とした事が」


「恥ずかしい…」

穂積
「アンタたち二人も後でシメるわよ


うちの翼ちゃん、だいぶJSに感化されてきたなあ。

[コメント編集]

by ジュン

こんにちは。

翼ちゃん、スカートで巴投げとは豪快ですね(笑)

可愛いです。

賢史くんがデレデレしてそうなのであとでしめておこう…

JSはいつだって来てほしいときに傍にいてほしいときに傍にいてくれますね。

意地悪もするけど。

しかし、遊園地内でしかも鏡張りの所で始めるとはJS強者だな。

[コメント編集]

by 櫻井翼

「お手柄だったわね、櫻井。お疲れ様」

確保した盗撮犯を連れて戻ると、集まったみんなの前で室長が誉めてくれた。

「窃盗犯の方は小野瀬たちのチームが捕まえてくれたし。アンタ、今日はもう帰宅していいわ」

「え、私も最後までお手伝いしますよ」

私が言うと、室長は微笑んだ。

「充分に働いてくれたわよ。改めて代休はあげるけど、帰って休みなさい」

「でも、まだ事件は全部解決してませんし」

「真面目ねえ」

今度は苦笑い。

「それなら、残りの捜査や取り調べはワタシたちがやるから、アンタは、ミラーハウスに行って、不審物を探してくれるかしら」

「ミラーハウス?」

「避難した客に聞き込みをしたところ、ミラーハウスで不審な箱を見たという証言があったのよ。見つけたら報告してちょうだい」

「分かりました、行きます」

こうして、私は再び、今度は一人で、夕焼けに染まる園内を歩き出した。


(…やっぱり、素直に室長の好意に甘えればよかったかな…)

日が暮れて、ぽつぽつと点り始めた水銀灯の明かりだけを頼りに順路を歩きながら、私はちょっと後悔していた。

全ての遊具が停止した、音の無い遊園地には他に動く物も無く、一人では心細い事この上ない。

(でも、頑張ろう。一人前の刑事になる為に…JSに飽きられない為にも)

私はぎゅっと拳を握って、気合いを入れ直した。

ミラーハウスは他の遊具とは違い無料の施設で、誰でも自由に出入りできる。

ざっくり言うと、鏡張りの迷路のような建物だ。

私の懐中電灯の小さな明かりだけでは足元を照らすのが精一杯で、何度か角を曲がった辺りから、自分の位置が判らなくなる。

(景色が見えれば迷わないのに…)

冷や汗をかきながら右往左往し、どうにか、探していた箱を見つける事が出来た。

「あった…」

でも、もう、暗さと怖さで疲れ果てて、どちらに向かえばいいのか分からない。

「…」

私は溜め息をついて、座り込んでしまった。

JSならきっと、こんな迷路ぐらい、笑いながらスイスイ通り抜けるに違いないのに。

「ジョン…」

その時。

「やっと僕を呼んでくれたね」

突然すぐ近くで声がした。

驚いていると温かい手が肩に触れて、ゆっくりと抱き寄せてくれる。

「ジョン…!」

胸に顔を埋めて髪を撫でられると、涙が溢れてきた。

「…いつから居たの?」

「最初からだよ、もちろん。でも、頑張っていたから」

「意地悪」

拗ねたように言えば、

「ほかの男にスカートの中を見せた罰」

彼は私の涙を拭いながら、優しい口づけで応えてくれた。

「きみといると退屈しないね」

(…ちょっと複雑だけど…誉め言葉だと思う事にしよう)

上目遣いに睨むと、額にキスをくれる。

「鏡をご覧」

JSの指輪が輝いて、辺りが仄かに明るくなった。

壁の鏡に抱き合う私たちが映っていて、少し恥ずかしくなる。

「どうする?これから真夜中まで遊園地を動かして、満月の下でルイルイたちと追いかけっこをしようか?それとも…」

JSの指先が、私の頬の上を滑る。

どうしよう、どちらも楽しそう。

私を見つめていた、鏡の中のJSが妖艶に微笑んで指を鳴らすと、全ての明かりが消えて…

私は甘い闇と、彼の香りに包まれた。


〜終わり〜

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