〜掲示板ひだまり≪リレーSS『アブナイ☆恋のウェディング・ベル』2023/3/19更新!≫〜

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……第1弾「アブナイ☆恋の学園物語」スレッド1〜

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……第4弾「アブナイ☆恋の共同生活」スレッド31〜

……第5弾「アブナイ☆恋の探偵事務所」スレッド35〜

……第6弾「アブナイ☆恋の逆転捜査室」スレッド36〜

……第7弾「アブナイ☆恋をもう一度」スレッド37〜

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 『ある日の創作室について』

……「いつか大人になる日まで:番外編」(いつか大人になる日まで)

……「ポケット小野瀬」(ポケット穂積)


 『穂積と小野瀬について』

……「アメリカ外伝3」(アメリカアメリカ外伝・1アメリカ外伝・2)


 『明智誠臣について』

……「穂積←→小野瀬」(恋人の日〜明智編〜)


 先に、ブックの方で()内のストーリーをお読み頂いてからの方が、リレーをより楽しめるかと思います。


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06/14(Sun) 21:30
リレーSS専用スレ・32
小春

☆こちらはリレーSS専用スレッドです☆

ただいま連載中の『アブナイ☆恋の共同生活』にご参加くださる方は、スレッド31〜にて諸注意、設定、ここまでのストーリーをおさらいのうえ、書き込みをお願いします。

〜主な登場人物〜


★櫻井家★

☆翼☆

桜高校の2年生。

父親の転勤を機に、わけあって両親と離れて暮らす事になった。

いわゆる箱入り娘、しかしなかなかタフな一面もある。

小春の保護者として、小さな妹を守ってあげなければと使命感に燃えているのだが……


☆小春☆

翼の妹で、桜小学校5年生。

黒髪で小柄な女の子。

小春が転校を嫌がった為に、翼も家に残る事になり、この不思議な生活が始まる。

翼同様の箱入り娘でおっとりした性格だが、好奇心旺盛で、藤守家にしょっちゅうお邪魔してさまざまなスペックを身につけている。


★藤守家★

翼たちのお隣さん。両親はいるがいつも不在。


☆長男……慶史

通称アニ。

大学生。

高卒後一年間留学していたため、大学には葵や泪と同時に入学している。

将来は検察官を目指しており、すでに司法試験を受けて合格している秀才。

完璧なはずなのに彼女が出来ない、残念な男。

現在、魔法使いへの道を真っ直ぐに進んでいる。


☆二男……葵

「桜大学の光源氏」と呼ばれる、美貌で甘い声を持つ理系男子。

泪とは双子。

アニとは対照的に、常に女性に囲まれている。

軟派に見えるが、じつは真実の愛を模索中。

元ヤンで、泪に対してはブラザーコンプレックスを持っているらしい。


☆三男……泪

双子の弟。

母方の旧姓は穂積で、祖父が外国人なせいか一人だけ金髪碧眼。

何故か外ではおネエ言葉。

アニと法学部の首席を争い、男性人気では葵を上回る「桜大学の悪魔」。

葵同様大変モテるが、ひそかに翼を好きなので他の女性に関心が無い。


☆四男……誠臣

桜高校3年生。

柔道と射撃の才能があり、数々の大会で優勝していて、どちらもオリンピックの選手候補に選ばれたが辞退したほどのツワモノ。

家事が万能で面倒見の良い、そして生真面目で苦労性で実はムッツリな藤守家のオカン的存在。


☆五男……賢史

桜高校2年生。

翼と同じクラスで隠れ鉄オタ。

何故か関西弁。

いわゆる「いい人」で人気者だが、特定の彼女はまだいない。


☆六男……諒

桜高校1年生。

軽く引きこもりがちだが、IT関係の会社をいくつか起業し利益を上げている学生実業家。


☆七男……公平

桜中学校3年生。

自慢の髪がゆくゆく無くなるのを心配しているオシャレ番長。

趣味は女装で、中学ではミスコンで優勝したこともある。


☆山田太郎

桜小学校5年生。

小春と同じクラス。

藤守家に居候している留学生。

遠い親戚になる人の子供らしいが、時々アニたちの大学に現れる「ジョン・スミス」にそっくりだったり、やけに大人びていたり外国語が堪能だったり、と謎の多い少年。

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06/14(Sun) 21:58
アブナイ☆恋の共同生活
小春


〜登場人物その2〜

《桜小学校組》

☆穂積るい☆明智まさおみ☆小野瀬あおい☆

太郎と小春も所属する、桜小探偵クラブの6年生。


☆藤守けんじ☆如月こうへい☆小笠原りょう☆

太郎と小春のクラスメイトで、探偵クラブのメンバー。5年生。


☆こはる☆

太郎そっくりの謎の大人、ジョンスミスの恋人。

蕎麦屋のくせにどんな注文にも対応する「さくら庵」の娘。

三階の自室を探偵クラブの溜まり場として開放している。


《桜中学校組》


☆白河とも☆

中3。

桜中学女子柔道部の主将。

公平と同じ時期くらいから柔道を始めた幼馴染で、昨年には中学生の全国大会で優勝する程の実力を持っている。

ちなみに、学力も、常にトップを保つ才女。


《桜高校組》

☆玉木ジュン☆。

賢史の所属する陸上部で、マネージャーをしている低身長、童顔(胸だけ大きめ)の一年生。

諒と同じクラス。


☆空間セツナ☆

25歳。

藤守と翼のクラスの担任教師。

教員生活3年目の今年、初めてクラス担任を持たされ、疲労困憊の日々を送っている。


《桜大学組》

☆澪☆

慶史や泪と同じく法学部で、泪とはゼミも同じ。

ダークブロンドで碧眼。

空間のイトコ。
 

※上記は初期設定です。変更がある場合は訂正してください。
 

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06/29(Mon) 12:23
桜小探偵クラブ&中学アニ&高校翼&大学泪〜幽霊屋敷探検〜
小春


とくん、とくん、とくん、とくん。

どきどきどきどきどきどきどきどき。

触れ合った肩と繋いだ手から、泪と自分の鼓動が交互に聴こえてきて、翼はもうパニック寸前だ。


結局、いくらなんでも恥ずかしくて、泪の膝には座れなかった。

お礼と謝罪の言葉を繰り返しながら隣に腰を下ろすと、今度は逆に、断られた泪の方が、赤くなって横を向く。

翼が遠慮した事で、自分の大胆な行動を省みて、まずい事をやらかしたと思ってしまったらしい。


「(しまった……もう、子供の頃とは違うんだよな)」

隣にいるのは、高校生の翼だ。

分かっていたはずなのに、つい。

泣きながら、それでも、自分を頼って手を握り、ついてくる姿が昔と被って。

昔からずっと、何か怖い時には、翼は泪を追い掛けて、しがみついてきた。

泪が手を繋いだり、抱っこしたり、歌を歌ったりして宥めてやると、いつの間にか落ち着いた。

だから、つい。

……

あれ?

……そういえば、なんで俺ばっかりだったんだろう。

賢史や誠臣の方が、翼と歳も近いし、そばにいたはずなのに。

……もしかして、俺の方が、翼をいつも目で追っていたんだろうか。

翼が怖がれば心配して、駆けつけていたんだろうか。

うわ。

……やべえ恥ずかしいもう帰りたい。

つとめて普通の顔を装いながら、泪もまた、パニックに陥りかける自分を必死にコントロールしていた。



「室長」になってない「泪くん」は、一途過ぎてちょっとだけイタ可愛い。
ここでパースヽ( ̄▽ ̄)ノ⌒○

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07/04(Sat) 09:01
幽霊屋敷〜泪と翼〜
小春


静かだった。

同じ建物の一階から二階にかけては、十人近い小中学生が「幽霊探し」と称した「肝試し」が始まっているはずだが、泪と翼の待つ地下室にまで、まだ、彼らの声は響いてこない。

ただ、翼の耳には時折、手錠の鎖が擦れ合うような、同じ年頃の少女の啜り泣く声のような、何とも言えない音が聞こえてくるように思えて、気が気ではなかった。

唯一の救いは、隣に泪が座っていて、手を繋いでくれている事だけだ。


……泪。泪さん。

翼が初めて、恋を自覚した相手。

いつから好きになったのか、覚えていない。

でも、いつの間にか、気がつけば、翼はいつも泪を目で追っていた。

だから……


不意に、泪が身体を翼の方に捻ったかと思うと、左手が伸びてきて、翼の右の肩の上を払った。

それだけで、さっきから感じていた寒気が、消えた。


「この辺もか?」

言葉の意味は分からないけれど、泪は、もう一度、翼の肩の上に目を向けながら、同じ動きを繰り返した。

泪に肩の上を払われただけで、なぜか、翼の肩は軽くなり、体温が戻ってくるような心地になる。

不気味な音も声も、遠ざかるように消えていった。

どうしてなのかは、分からないけれど。


「……ありがとうございます。肩が、軽くなりました。それに、身体が温かくなった感じ」


「寒いのか?」

翼の言葉に、泪は繋いでいた手を離し、着ていたカーディガンを脱いで、翼の肩に背中から掛けてくれる。


「着てろ」

それが済むと泪は身体の向きを戻し、再び、翼と肩を並べて座り直した。

泪のカーディガンは温かかったけれど、代わりに、繋がれていた手が離れてしまった事が、寂しい。


「……泪さん」

恥ずかしさより心細さが勝って声をかけると、泪は、ん?と声に出して、振り返った。

すぐに、ああ、と言いながら、さっきと同じように翼と手を繋ぎかけ、けれど、途中で、思い直したように、右腕を、背中から翼の肩にまわした。

肩をそっと抱き寄せられて、さっきより近付いた距離に、翼は、ほう、と安堵の息を漏らす。

泪が、くすりと笑った。


「怖かったら、もっとくっついていいぞ」

泪の手が肩から離れて、翼の頭を自分の胸元に引き寄せる。

泪の冗談に、翼も、ようやく少しだけ微笑んだ。
 

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07/04(Sat) 09:06
幽霊屋敷〜泪と翼〜
小春



泪の事をいつから好きになったのか、覚えていない。

でも、いつの間にか、気がつけば、翼はいつも泪を目で追っていた。

だから……

もしかしたら、知ってる。

泪もまた、いつも、こうして自分を見守ってくれている、という事。

だって、よく目が合うから。

……でも、その事に、翼が期待するような意味はあるだろうか?



翼に見つめられると、鼓動が高まる。

どんだけ好きなんだよ。

ああまたやっちまった、迂闊に近付きすぎた、と、泪は内心で呻いていた。

きれいな髪と柔らかそうな桜色の頬がすぐそこにあって、理性が飛びそうだ。

……キスしたい。

……たぶん、拒まれはしない。……と、思う。

だけど、さすがにここは、気持ちを確かめてからじゃないと駄目だろ?

そろそろ上から悪ガキどもも下りてくるし。

でも、もう懐に入れてしまった。

今、この愛しい温もりを手離すのは、あまりに惜しい。

正面に向き直り、手だけは翼の髪を撫でながら、泪は、参ったなあ、と呟いていた。



参ったのはこっちだよ。
家庭訪問はまだかなあ。
焦れったいまま、ここでパースヽ( ̄▽ ̄)ノ⌒○

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