〜掲示板ひだまり≪リレーSS『アブナイ☆恋のウェディング・ベル』2023/3/19更新!≫〜
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09/13(Sun) 10:52
ジュンさん澪さんありがとうございます(´ 3`)
小春
小5と高1なので、学年でいうと、紅花ちゃんは諒くんの5コ下?
二軒隣に住んでるんだから、もちろん幼なじみですよね。
登校班のリーダーにされた小6の諒くんが、新1年生の元気でにこにこした紅花ちゃんの手を引いて、ぶつぶつ言いながら通学していたのを想像すると微笑ましいですね(´∇`∩)。
*****
紅花
「諒くん、がんばれえっ!」
スタートと同時に、紅花が大きな声を出した。
子供の声はよく響く。
こちらを振り向きはしなかったものの、諒の身体が一瞬びくりと跳ねたのは明らかだった。
ぐっ、と諒が拳を握ったのに気付いて、小学生たちの後ろで、藤守兄弟が、へえ、と感心したような笑顔で視線を交わす。
まずは平均台。
諒は台に上がった直後に一瞬大きくぐらついたものの、その後は上手にバランスをとって、細い台の上を渡りきった。
続いてコース上に現れたのは、跳び箱8段。
助走の距離はじゅうぶんあるが……
葵
「諒って跳び箱跳べたっけ?」
公平
「えっと、確か……」
葵と公平が、走る諒を見たまま声だけを交わす。
視線の先のトラックで、諒が跳び箱を跳ばずにしがみつき、よじ登り始めた。
公平
「……やっぱり」
その間に、すぐ隣のコースを走って来た背の高い同級生が、ロイター板を鳴らして鮮やかに8段を跳び越えてゆく。
見事な跳躍に、周りから拍手が起こった。
慶史
「くそっ、諒!負けるな!この俺の弟だろうが!」
現役時代は拍手を浴びる側だった慶史が、立ち上がって叫ぶ。
葵
「アニ、落ち着いて。後ろの席の人に迷惑だから」
泪
「あいつを信じろ」
泪も葵も歯痒そうな顔をしながら、両脇からアニの服の裾を掴んで無理やり座らせた。
一方、諒はようやく跳び箱を乗り越え、次の障害物へ。
すると、どういうわけか、とっくに先に行ったはずの選手たちが、コース上をうろうろしている。
追い付いた諒が地面から拾い上げたのは、バドミントンのラケットとシャトル。
5mほど先に、小さいごみ箱が置かれている。
どうやら、そのごみ箱にシャトルを入れるらしい。
フライパンを持つようにラケットを構えた選手たちが、脇のかごからシャトルを取り出しては次々に放物線を描くが、なかなか入らない。
チャンスだった。
諒は息を整えると、明らかに一人だけ違うフォームをとった。
バドミントン経験者の構えだ。
紅花
「諒くん……」
紅花が両手を合わせる。
すうっと伸びた諒の左腕の先に浮いたシャトルは、次の瞬間、振り下ろされたラケットによって、目にも止まらぬ速度でごみ箱に吸い込まれた。
勢いよくごみ箱が倒れる。
わあっ、と大歓声が沸き上がった。
諒は急いでラケットを置いて、ゴールに向かう。
小春
「頑張れ!」
太郎
「頑張れ!」
紅花
「頑張れー!」
そして、
そのまま、
諒は1着でゴールした。
紅花
「やったぁっ!」
慶史
「よくやった、諒!さすがは俺の弟だ!」
*****
……すみません、勢いでゴールさせてしまった。
ここでパースヽ( ̄▽ ̄)ノ⌒○
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09/17(Thu) 08:09
騎馬戦
ジュン
諒の頑張りのあとに出てきたのは賢史だった。
アメフト部員が土台を作り、その上に180cmの賢史が跨がる。
各々の騎馬が準備を整えた。
笛の音を合図に一斉に各騎馬が立ち上がった。
小春
「賢史兄ちゃんおっきい〜。」
小春の言う通り賢史は頭ひとつ飛び出している。
再び笛が鳴ると騎馬が動き出した。
白い帽子を被った賢史の騎馬はどんどん回りの騎馬から帽子を奪っていく。
アニ
「ふん。楽勝だな。」
葵
「でも、何かおかしくない?」
葵が言う通り賢史の騎馬の回りには敵チームの騎馬が集まってきている。
泪
「賢史!囲まれるぞ!」
泪が叫ぶが一足遅かった。
賢史の騎馬は完全に敵に囲まれてしまった。
必死に抵抗し帽子を守るが完全に揉みくちゃにされてしまった騎馬はバランスを崩してしまった。
土台が崩れた騎馬は失格。
エースの賢史を失って、結局白組は負けてしまった。
太郎
「賢史さんは大丈夫でしょうか?」
皆で目を凝らすと平然と立ち上がったように見えた賢史だったが、落ちたときにでも出来たのだろう、擦り傷だらけだった。
傷だらけの賢史は騎馬戦が終わると救護所に向かった。
賢史
「すんませーん、絆創膏下さ、い?」
ジュン
「藤守先輩!怪我したんですか!?」
そこにいたのはジュンと他の陸上部のマネージャーたちだった。
賢史
「玉木?お前らもなんでここにおんの?」
ジュン
「救護所は運動部のマネージャーが交替で担当するんです。それよりも怪我、見せてください。」
ジュンは慣れた手つきで賢史の手当てをして行く。
ジュン
「負けちゃって残念でしたね。」
賢史
「まー、あれはしゃあないわな。格好悪いとこ見られたなぁ。」
賢史の言葉にジュンはフルフルと首を振った。
ジュン
「格好良かったですよ。」
他のマネージャーはいつの間にかいなくなっていた。
ここでパースヽ( ̄▽ ̄)ノ⌒〇
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09/18(Fri) 11:14
借り物競走
小春
ここで借り物競走だと賢史くん連戦ですが(笑)、リレーは午後だと思うのでお約束の。
*****
スタートラインに並んで、翼はドキドキと胸を高鳴らせていた。
走るのは決して速くない。
頑張っても、徒競走では一位になれないと思う。
でも、借り物競走なら、品物によっては、上位に入れるかも。
翼は、拳をぎゅっと握り締めながら、応援席に目を向けた。
最前列で、小春や太郎が手を振っている。
その後ろから、藤守家の中学生・大学生チームが、翼を見つめているのが分かった。
心配そうなアニの隣に、泪と葵がいる。
翼と目が合うと、それを待っていたように、泪が微笑んだ。
……俺は、一生懸命なお前を見るのが好きだから。
泪の言葉が蘇る。
……そんな顔をするな。
そうだ、胸を張って、精一杯、自分に出来るだけの事を。
翼は大きく深呼吸をした。
息を吐き、新しい空気を吸い込んだところで、パアン、と、スタートを告げるピストルの音が鳴った。
*****
借り物のお題は何かな?
私が書きながら思ったのは「双子の兄」でしたけど、違うの歓迎。
ここでパスしてみるヽ( ̄▽ ̄)ノ⌒○
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09/18(Fri) 23:52
違うパターンなら
とも
ピストルが鳴り、スタートラインに立っていたメンバーが一斉に走り出した。
トラックを半周走ったところで借り物が書いてあるメモを拾い、マイクで読み上げる。翼も懸命に走り、なんとかビリにはならずにメモを拾って内容を見た。
翼
「……見に来ている父兄の中でカッコいいと思うお父さんと手をつないで?」
マイクの前で書いてあることをそのまま口にして読んでしまった翼の借り物にすばやく反応したのは泪だった。
泪
「よし、それなら俺が走るぞ!」
アニ
「何をいうか、父親代わりなら俺だろうが!」
葵
「アニは翼さんと手をつないで走れるの? 」
公平
「別に誰でもいいじゃん? 早く探さないと…っ、あー!いた!」
藤守家の兄達がぎゃあぎゃあ騒いでいると公平が指を指した先には……?
ともととも父の姿が。
とも父
「ん? なんや?」
応援席の方を見てオロオロしていた翼は公平が指を指した先を見て急いでとも親子の元へと走った。
翼が事情を話すとすぐに状況を理解したとも父はともに荷物を押し付けてすぐさまトラック内に入り翼の手を引いて走りだした。
颯爽と走るとも父についていけず、転びそうになった翼だったが、気づいたとも父にヒョイと抱えられ、見事に1位でゴールしたのだった。
何故高校の体育祭にとも親子が来たのかは謎ですが(゚Д゚)
続きをパース( ´ ▽ ` )ノ⌒◯
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09/19(Sat) 10:00
とも親子がいた理由(推測)
小春
何でも解決してくれるとも父(笑)
ともさんありがとうございます(´ 3`)ちゅー
ゴールした後、選手である翼は列に残して、とも父がトラックを横切って戻ってきた。
応援席の後ろの通路で、席を立ったアニと泪がそれを出迎える。
慶史・泪
「ありがとうございました」
とも父
「いやあ、急に呼ばれてビックリしたわ。出しゃばるつもりはなかったんやけど……」
とも父は頭を掻いて照れ笑いしながら、泪の方を見た。
とも父
「咄嗟の事とはいうても、女の子をいきなり抱き上げたらあかんかったな。つい、うちの娘みたいな感覚で」
泪が首を横に振る。
泪
「翼は嬉しかったと思いますよ。今、大好きな父親と離れて暮らしていますから」
とも父
「そう言ってもらえたら、楽になったわ。……けど」
泪
「?」
とも父
「やっぱり、悪かったわ。泪くんにな」
泪
「え」
とも父にウインクされて、泪がびくりと反応する。
アニ
「は?何故、泪に?」
アニの疑問の声を、気を利かせたらしい葵の声が遮った。
葵
「アニ!ほら、そろそろ賢史の番だよ!」
その声にアニが反応する。
アニ
「お、そうか!」
とも父
「ほな、俺も行くわ」
とも父は泪の肩を叩いてから、顔を寄せてきた。
とも父
「娘にせがまれてな。おたくの誠臣くんの応援をせなならん」
とも
「お父ん!!余計な事言わんでええの!早よ戻ってきい!!」
ちょうど迎えに来たともが、真っ赤な顔をして、悲鳴のような声を上げながらとも父を泪から引き離した。
ここでパースヽ( ̄▽ ̄)ノ⌒○
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