〜掲示板ひだまり≪リレーSS『アブナイ☆恋のウェディング・ベル』2023/3/19更新!≫〜
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07/07(Thu) 09:25
少し進展*\(^o^)/*
澪
葵とのこともあの日からだった。
ずっと共に泪と翼を気にかけていた葵が?と正直驚きしかなかったけれど。
葵
「…きみからのお誘いなんて珍しいね」
ぼんやり思考を巡らしていたところに声を掛けられ、澪はああ、とグラスを置いた。
あの後、翼がおつかいの帰りだったと慌てて警視庁へ駆けていくのを見送って、澪は葵へメッセージを送った。
そうして終業後、常連のバーで二人カウンターに並んでいる。
澪
「話したいことがあるの」
葵がうん、とこちらを向いたのを感じて、ぽつりぽつりと言葉を選んでいく。
澪
「まず…夏祭りのことなんだけど」
去年の夏祭り、澪は葵の誘いを仕事が忙しくて、と断った。
意外な話だったのか、葵が目を瞬かせるのを横目で見て、澪は話す。
高校生になった夏、初めての彼氏との初デートとなる予定だった夏祭り。
待ち合わせ場所に彼氏が来る前に会った同級生たちに、「浴衣はガイジンには似合わない」と笑われたこと。
その場にやって来た彼氏に同調され、そのまま関係さえなかったことにされたこと。
適当な店で買った服に着替えて、浴衣を捨てて、親元に帰りたくなくてセツナに泣きついたこと。
澪
「まあ…ありがちだけど、ちょっとトラウマになっちゃって。私はハーフでも父は色んな国の血が入ってるし、半分占めてる日本人の血が一番濃いはずなんだけど、見た目がコレだから──だから、あれからずっと考えてた。国籍選択」
葵
「…二十二歳までに、だっけ」
そう、と頷いた澪はグラスに視線を落とし、また話し始める。
日本は法律上重国籍を認めていないものの、国籍選択はしないからといって罰則があるわけでもなく、実際は多くの重国籍者がいる。
しかし法学部に入り、自然とその分野で就職したいと思うと同時に、澪の中では国籍選択しようという思いが強まっていった。
澪
「別にいい子ぶるつもりでもないけど…でもま、法律に関わりたかったのもあって、選びたかったの。自分はどこの国の人間かハッキリさせたかった」
でも、日本ではこの容姿じゃ周りからはずっとガイジン扱いかもしれない。
いつまでもあの思い出に囚われるかもしれない。
そんな風に考えていた時に泪と出会い、そして、葵や慶史たち藤守家の兄弟、翼や小春たちに出会った。
セツナ以外に、心から笑い合える人たちと出会えた。
それらを手放したくなくて、日本国籍を選び、法律的には努力義務であるイギリス国籍の離脱もした。
澪
「セツナ姉を見てて、教師もいいなって思ってたんだけど…国籍選択の手続きも全部終えたら、もともと志望してた方向だし覚悟ができたのかな。もうこの道しか考えられなくてね。今すごく楽しいし、就いてよかったって思ってる。…でも」
葵
「…でも?」
澪の穏やかな表情と口調に影が差した気がして、葵は微かに眉を寄せる。
すると、澪は横目でじろりと葵を見た。
澪
「近場で働いてる上、組対の協力で結構警視庁にも行くし。見たくないものまで見ちゃうのは有難くないかな」
葵
「…見たくないもの?」
眉間の皺を深くした葵に、澪は大袈裟に溜息を吐くと、忙しなくグラスの淵を弄びながら口を開いた。
澪
「…だから…相変わらず、そこら中の女の子に囲まれてるでしょ、葵」
葵
「……え、それって」
たっぷり間を取って何度か頭の中で言葉を反芻した葵は、驚きを隠さずに目を見張った。
澪
「あーもう、その、ヤキモチ!だと思う!…翼が言ってた」
気恥ずかしさを振り切るような澪の言葉に、葵はまだ反応が出来ない。
前は葵がどれだけハーレム作ってても何ともなかったのに。
ぶつぶつと呟いた後ごくりと唾を飲んで、澪は顔を葵に向ける。
澪
「私、葵が──」
葵
「待って、やっぱり俺から言わせて」
言いかけた言葉を遮られた澪の視線を受けながら、葵は一度軽く息を吐いてグラスに手を伸ばす。
いつものノンアルコールカクテルが入ったグラスを手に取り喉を潤わせ、その唇を開いた──
はずだった。
澪
「っえ、あ!それ私の!」
みるみる顔色を赤くする葵は、ガクリとカウンターに肘をつく。
澪
「ちょっ、大丈夫!? マスターお水ちょうだい!」
葵
「…だ…いじょうぶ…少し、しか…」
澪
「ほら、いいからお水飲んで」
素早く提供された水を葵に飲むよう促し、澪は手早く勘定を済ませた。
葵の目は次第にとろんとしてきて、既に閉じかかっている。
微かな声でごめん、と呟く葵の腕を肩に回すと、体を支えながらバーを出た。
通りに出ればタクシーはいくらでも走っている。
澪
「今日は送ってあげる。…続きはまた今度、ね」
すぐ横にある目を閉じた赤い顔を眺め、澪はふっと笑って、その頬にキスを落とした。
*
たいへん長らくお待たせ致しました!
設定を楽しんで色々散らかした挙句放置してしまって申し訳ありませんでした>_<
失恋と散らかしたものを何とかできたでしょうか…
翼ちゃんと仲良くさせたかったのはただの願望です( ̄∇ ̄*)ゞ
葵さんとはイイオモイかと思いきや(笑)ご実家まで丁重にお送り致しますご安心を。
皆さんはどんな感じになるんでしょうか?ではここでパースヽ( ̄▽ ̄)ノ⌒〇
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07/07(Thu) 12:04
澪さんありがとうございます
小春
澪さんが夏祭りの話を出して、今も夏なので、季節は夏という事でお願いします。
***
小春
「いらっしゃいませ!」
『冷やし中華はじめました』と鮮やかに染め抜かれた暖簾を背に、黒髪に桜色の三角巾を被り、共布のエプロンを小柄な身に着けた小春が、来客を笑顔で迎え入れた。
泪
「小春、冷やし中華ふたつ。ひとつは大盛りで」
小春
「はい!」
翼
「小春、『さくら庵』の皆さんにご迷惑かけていない?」
二人掛けのテーブルに案内され、泪と向かい合う席に腰掛けながら、翼は心配そうに妹の顔を見つめた。
小春が返事をしようと口を開いたところに、厨房から、中年の女性が出てきた。
水差しと冷えた水の入ったグラスとを置きながら、その女性は泪と翼に微笑む。
こはる
「小春ちゃんはよく頑張ってくれてますよ。従業員さんたちからも可愛がられてます。安心してください」
こはるに誉められて、小春は嬉しそう。
高校卒業を期に、太郎は実の両親であるJSとこはるの経営する『さくら庵』に引っ越した。
その時、小春もちゃっかり一緒に越してきて、かつて「そうさしつ」だったあの部屋に、太郎と二人で住んでいる。
翼
「私が泪さんと結婚したら、自分は一人になっちゃう、なんて、泣いて騒いだくせに」
小春
「だって、泪さんが櫻井の家に入ってくれるなら、やっぱり私はいつか出なくちゃならなくなるんだって事に気付いたんだもん」
すると、小春の頭に、ぽん、と誰かの手が乗った。
JS
「僕らは全然構いませんよ。最初から、小春さんは太郎のお嫁さんにもらうつもりでしたし。ねーっ」
小春
「ねーっ」
翼
「こら小春!」
太郎
「お父さん、小春に触らないでください」
反対側から、また別の手が現れて、今度は小春の肩を引き寄せる。
黒髪に碧眼、そっくりな二人の男性に取り合いされて、小春は嬉しそう。
こはる
「ご覧の通り、小春ちゃんはうちで大切にします。お店が忙しいので苦労はさせますけど、不幸にはさせません。お約束します」
穏やかな口調のこはるに言われ、ジョンスミスと太郎に挟まれた小春を見れば、泪と翼の頬も安堵に緩む。
泪
「ジョン、こはるさん、義妹をよろしくお願いします。それから、『さくら庵』での、俺たちの披露宴も」
泪と翼は、揃って深々と頭を下げた。
へっへっ。
ここでパースヽ( ̄▽ ̄)ノ⌒○
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07/07(Thu) 12:14
ちなみに
小春
小春は太郎くんと住んでますがまだちゅーもしてません。
太郎くんの目下の悩みは、いつ小春とそういう関係になるかですが、子供の頃から一緒に育ったので、なかなか難しいようです。
さっさとプロポーズしないと、泪&翼の二の舞な展開になるかも…
なにしろ小春にはハーレムがありますからね!(←今思い出した)…太郎くんの所に行くのはもっとモテモテを味わってからの方がよかったかな?←オイ(笑)
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07/08(Fri) 02:17
ちょっと整理
小春
藤守家大集合の時小春は高2で、その時は冬で、丸1年経ってて、さらに葵さんが澪さんを誘った夏祭りが去年あったということは、高卒の小春は今、さくら庵で働きはじめて数ヵ月目、という風に考えたのですが計算合ってますか?
もしかしたら今はまだ高3の夏で良かったのかもしれないけど、…もう書いちゃったもんね!
澪さん、違ってたらごめんなさい。
という事で、すみませんが他の皆様、そんな感じで続きをお願いします。
相変わらずのご都合主義インフォメーションでした(ρω< )⌒☆
ついでに言うと泪さんの言っている『さくら庵での披露宴』は、正確には『披露宴の二次会(藤守兄弟関係者限定)』です。
重ね重ねすみませんがそちらもそんな感じでお願いします。
***
あとはセツナ先生ですね…
***
泪と翼の結婚式の招待状は、翼と小春のかつての恩師である空間セツナの元にも届いていた。
…この辺りが自然でしょうか?
『学園物語』の方から引っ張ると収拾つかなくなりそうですからね(^-^;)
取り敢えずネタ振りだけしてみる(笑)。
どなたか続きをよろしく。
パースヽ( ̄▽ ̄)ノ⌒○
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07/09(Sat) 15:22
結婚式当日!
ジュン
翼と泪の結婚式当日。
神前式を終え、白無垢からウェディングドレスに着替えた翼は化粧室に控えていた。
ノックの音がして泉とジュンが入ってきた。
泉
「翼ちゃん、準備はできた?もうすぐ披露宴の時間だよ。」
ジュン
「わぁ、綺麗。」
泉は慶史とジュンは賢史と既に結婚している。
泉と慶史は藤守家に残り、ジュンと賢史は藤守家から程近いマンションで暮らしていた。
泉
「白無垢も良く似合ってたけど、ウェディングドレスも似合うね。」
ジュン
「泪さんのあの顔がまた見られるかも?」
泪は先程、白無垢を着た翼を見て顔を赤くしていた。翼の白無垢姿があまりに綺麗で見とれていたのだ。
その顔が普段見る泪の顔とは違って家族みんながビックリしたのだ。
和やかな雰囲気の中、またノックの音が聞こえた。
「お時間です。式場の方へ。」
仕事先の人やお世話になった人を招待しての披露宴がいよいよ始まるのだ。
どうなる披露宴(笑)
セツナさん登場か!?
この後にはさくら庵での二次会もある。
ここでパース!!
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