〜掲示板ひだまり≪リレーSS『アブナイ☆恋のウェディング・ベル』2023/3/19更新!≫〜
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10/10(Mon) 12:38
小春
翼
「…ゆりが丘団地…ですか?」
穂積
「ええ」
存在は知っている。
翼
「…理由は何でしょうか…?」
いつもなら、確認の為にすぐに聞き返してくれる藤守さんや如月さんが今日はいない。
明智さんは室長の言葉の続きを待っているみたいだし、小笠原さんは聞き込みで集まる情報を精査する立場だから、元より結論を知っているらしい。
私は、自分の未熟さを噛み締めながら、室長を見つめた。
穂積
「さくらが丘とゆりが丘は、例の教会がある高台を境として、丘を分け合うように隣接している地域だという事は知っているわね?」
翼
「はい」
穂積
「では、ゆりが丘側のさらに先、川を挟んだ地域に、今ある野球場を潰して、数年以内に、高校を付属する大学、大学院が建設されるという計画がある事は?」
翼
「それは…知りませんでした」
つまり。
ゆりが丘は、新設される、付属高校と大学院のある大学から、最短距離にある団地になるという事…
翼
「…あれ?でも、それなら、いわゆる普通の勧誘ですよね?」
穂積
「そうよ。大学建設が事実ならね」
翼
「えっ?あっ!」
小笠原
「いま、室長が言った建設計画は、あくまでも、『そういう噂がある』っていう事。そして、その噂を流しているのが、ゆりが丘団地の関係者なんだよ」
息を飲んだ私の思いを、明智さんの、次の言葉が代弁してくれた。
明智
「もしかして、それを突きとめたのは、藤守ですか」
室長は頷いた。
穂積
「藤守は、ワタシに許可を求めて、聞き込みの範囲を、さくらが丘団地の中心区域から、ゆりが丘側まで広げたの」
翼
「凄い…」
聞き込みが得意な藤守さんならではの機動力は、尊敬するしかない。
穂積
「もうひとつ、分かった事があるのよ。今言った噂は、ゆりが丘団地の方では、全く認知されていない、という事」
明智
「さくらが丘団地の中だけに、流れている噂なんですか」
穂積
「そこで、アンタたちの仕事よ」
室長は、私と明智さんの顔を交互に見た。
穂積
「話題の中心である野球場周辺で、噂について探ってみてちょうだい。小笠原とワタシは、役所関係をあたって、どこまで真実味のある計画なのか、調べてみるわ」
…明智さんと?
以前なら、飛び上がりたくなるほど嬉しい任務のはずだった。
でも、今は…
明智
「よし櫻井、早速、行くか」
翼
「…はい」
頷くしかない。
車のキーを片手に歩き出す明智さんを追って歩き出した私は、室長と小笠原さんが、私と明智さんの向かう先を見つめながら、神妙な面持ちを浮かべていた事など、知る由もなかった。
一方、その頃、非番の藤守さん、如月さんは…
ノープラン。
ここでパースヽ(> < )ノ⌒○
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10/11(Tue) 08:58
野球場
ジュン
藤守(ヤバいかな?ここに来てるとこ誰かに見られたら…)
藤守はゆりが丘の野球場に来ていた。聞き込みで仲良くなった男性に試合をするから観に来てと誘われたのだ。義理人情が厚く律儀な藤守は断れずに足を運ぶことにした。
藤守(それに新しい情報が聞けるかもしれんし)
だが休みの日に聞き込みのようなことをしては「体調管理も仕事の内!」と言う室長にあんなことやこんなことをして再起不能にされるかもしれない。やっぱり帰るべきかと球場の入り口近くで立ち止まり思案していると
???「あれ?藤守さん?」
後ろから名前を呼ばれた。振り返った先にいたのは如月。
如月「やっぱり!帽子被ってるからどうかな?と思ったんですけどその後背筋はやっぱり藤守さんですよね。」
藤守「お、お前なんでここに?今日は休みやろ?それになんで眼鏡してんねん!?」
如月にゆりが丘の話はまだしてないはず。室長に聞いたのだろうか?
如月「休みだから友達の野球チームの応援に来たんですよ。眼鏡はただのオシャレです。」
如月はニコニコと話を続ける。どうやら如月と仲のいい女の子が大の野球好きらしく仲間を集めてチームを作ってしまったとか。それがとても強いらしく最近は他の女子チームが試合を敬遠してしまい今日は男子チームと試合をすることになったらしい。
如月「本当に強いんですよ。さくらキャッツ。」
確かに休日に野球観戦は普通のこと。いや、関西人にとって休日に野球観戦なんて日頃の頑張りへの最高のご褒美!
藤守(そうやんな。普通に休日を過ごしてたまたま聞いた話やったら室長も怒れへんわな。)
妙に緊張していた意識が如月のおかげでいい具合にほぐれた。
藤守「そうやな!休日に野球観戦、最高やな!ほな行こか、如月。」
急に明るくなった藤守を不思議に思いながらも一緒に入り口に向かう如月。
如月「そう言えばなんで藤守さん帽子なんて被ってるんですか?いつもは髪型が崩れるって嫌がるのに。」
藤守「それはへんそ…ひ、日差しから守るためや!」
誤魔化し笑いをしながら進んでいく藤守を曇天の空を見上げながらまた不思議に思う如月だった。
いつもいつも何にも話が進まなくてすみません!知識と常識の足りない私にはこれが限界です( ;∀;)
なのでここでパース(;^ω^)/⌒◯
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10/14(Fri) 05:36
ジュンさんありがとうございます
小春
薄曇りの空の下、野球場では、藤守と如月が観戦する『さくらキャッツ』と『リリーBOYS』の試合が続いていた。
名前の通り、一方はさくらが丘団地の若い女性たち、もう一方はゆりが丘団地の男性たちを中心に結成されているチームだ。
どちらも近隣の野球愛好者たちが集まっているだけあって、交流も多いのか、応援するスタンドでの観客たちの雰囲気も和気あいあいというか、どこかのんびりしている。
如月
「川からの風が、気持ちいいですねえ」
藤守
「せやな」
スポーツドリンクを片手に、如月と2人並んで試合を眺めながら、藤守はこっそりと、周囲の声に耳をそばだてていた。
少しでもいい、何か、役に立ちそうな情報を得たいと思っていたのだ。
だが、なかなか、それらしい会話は聞こえてこない。
非番に余計な行動をとって、穂積に叱られるかもしれないのは怖いが、一方では、結果を出して褒めてもらいたい気持ちも捨てきれない。
そしてそれ以上に、翼に、自分という男を見直してもらいたいのだ。
焦れったさから、何度も、隣で無邪気に応援している如月に向かって「この野球場を潰して大学が出来るって噂、知っとるか?」と切り出してみようかと考えた。
そうして、周りの反応を見るのだ。
しかし、周囲の観客が何も知らなかった場合にリスクが高い事を考えると、実行に移せない。
自分自身が、未確認の噂をわざわざ広げるわけにはいかないからだ。
そんな事を考えながらだからか、試合内容も頭に入って来ない。
それでも目だけはグラウンドに向けて、手は飲みかけのペットボトルをもてあそびつつ、藤守は耳を凝らし続けた。
すると。
8回の裏が終わった頃だった。
「あと何回、ここで野球観戦出来るかなあ…」
「はは、何言ってるんだよ。シーズンはまだ終わらないだろ?それとも、お前、どこか悪いの?フラグ?」
藤守の耳が、2、3列後方の座席からの声を捉えた。
ふたつの若い声は女性と男性のもので、藤守は、キャップで目線を隠しながら、静かに顔を傾けて耳を後方に向けた。
どうやら大学生らしい。
「え、知らない?ここに、大学を建てる計画があるんでしょ。私、団地のママさんたちが立ち話してるのを聞いたんだけど」
「えー?」
「嘘だろ?」
新しい声が加わった。
近い座席の男性が、女性の声を拾ったらしい。
答えたのは、さらに別の女性だった。
「あたしの妹も、その噂、学校で友達に聞いたって言ってました」
「マジで?!」
すぐ近くで高い声を出したのは、なんと如月だった。
ひそかに期待していたとはいえ、さすがのコミュニケーション能力と言うか何と言うか。
「はい。自分たちの大学受験までに間に合えばいいね、って盛り上がったとか」
「球場は、川向こうに移転するとか」
立ち話を聞いたと発言した女性も、2段下の席の如月に向かって、大きい声で応えてきた。
「川向こうに、そんな空き地あったかな?」
「でも、団地の住民に大学生が増えると、外食のチェーン店も増えて、いいかもな」
「ファッションブランドが進出してきてくれたら嬉しい」
めいめいが、自分の興味に沿って、噂を脚色していきそうな気配を感じて、藤守はわずかに顔をしかめた。
「藤守さん、その噂知ってました?」
「しっ」
藤守は、唇の前で指を立てて如月を制した。
思いがけない藤守の真顔を見て、如月はおとなしく自分の口を押さえる。
その間にも、噂は広がってゆく。
「今、さくらが丘団地の方が人気あるじゃん?逆転するかもね」
「ゆりが丘の方が新しいしな」
「外からも新しい人が入って来るって事でしょ?」
「だよね。さくらが丘団地は好きだけど、ゆりが丘の方が便利になるなら、あたしも引っ越そうかな」
「だけど、変だなあ」
「何がですか?」
「俺は、ゆりが丘だけど、聞いた事無いぞ。この野球場が潰されるなんて」
「私もよ。大学の噂も知らないわ」
「そもそも、どこから出た話…」
男の言葉が終わらないうちだった。
バットが球を打ち返す、きぃん、という音とともに、わっ、と観客席が沸いた。
「サヨナラヒットだ!」
全員の視線が、グラウンドに集中した、その時。
藤守たちの座る観客席から見下ろせる位置にある、スタンドの出入口に、黒いスーツと、アイボリーのジャケットを羽織った、一組の男女が現れた。
いち早く気付いたのは、如月だ。
如月
「あ!藤守さん、明智さんと翼ちゃんですよ。聞き込みかな?」
藤守
「ヤバっ。如月、逃げるで」
如月
「え、何で?別にいいじゃないですか」
藤守
「ええから来い!」
変装が役に立った。
藤守と如月はそのまま、2人に気付かれる事無く、試合終了の人波に紛れて、野球場を抜け出したのだった。
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10/14(Fri) 05:58
明智さんやっと気付く
小春
明智
(…勤務中、2人だけで行動するのは久しぶりだな)
聞き込みの為に立ち寄った野球場で、明智は、隣を歩く翼を見つめていた。
プライベートでは何となく噛み合わない日々が続いているが、仕事となれば、互いに言葉を交わさないわけにはいかない。
それを見越して、仲直りをするための時間を与えてくれる穂積の計らいだと、明智も翼も気付いていた。
特に明智は。
穂積
「最近、櫻井とうまくいっていないそうね」
数日前、面と向かって、穂積に言われている。
穂積
「イチゴの件がきっかけになったのは、悪かったと思っているわ」
穂積は、申し訳なさそうな表情で言ったものだ。
その件ではもう何度も謝ってもらっているし、明智も、根に持ったりはしていない。
穂積
「でも、いくら、目の前でイチゴがアンタに抱きついたとしても、男同士で、しかもアンタは絡まれただけだと分かれば、すぐに誤解は解けるはずよね」
明智も、その通りだと思っている。
では、何故そうならず、翼との間に、溝が出来てしまったのだろうか。
イチゴを強く振り払えなかった事で誤解され、不安にさせてしまったからだとばかり思っていたが、他にも、翼の心を惑わせるような、何かがあっただろうか。
穂積には、それが分かっているのだろうか。
穂積
「明智、婚約したぐらいで、相手の全てが自分のものになったと勘違いしては駄目よ」
明智
「そんなつもりは…」
無い、とは、言いきれなかった。
そう思っていたからこそ、こうして、翼の変化に戸惑っているのだ。
複雑な表情を浮かべる明智を見つめてから、穂積は軽く溜め息をついた。
穂積
「櫻井を信じて、彼女の気持ちを尊重しているのは、アンタの優しさだわ。でもね、恋愛って、もっと危険なものだと思うの」
明智
「危険…」
穂積
「自然と心が離れる事もあるし、些細なきっかけで深まる事もあれば、他の誰かに奪われる事もある。恋は刺激的で、楽しいからこそ、アブナイのよ」
他の、誰か。
この時、初めて、明智の脳裏に、いつかの藤守の姿がフラッシュバックした。
…もしかして。
穂積
「明智」
明智
「は、はい」
藤守に向かいかけた意識を、穂積の声が呼び戻した。
穂積
「警戒するべきは、藤守だけじゃないわよ」
言葉の意味に気付いて、明智の身に戦慄が走った。
まさか、如月や、小笠原も?
小野瀬さんまで、翼を…?
穂積
「今のところ、ワタシは、アンタと櫻井が元の鞘に収まるように願ってる。でも、これ以上櫻井を悲しませるような事があれば、その時は」
穂積の碧眼が、すう、と細められ、凄みを帯びた声が、ようやく危機感を抱いた明智の胸に突き刺さる。
穂積
「…たとえお前でも、容赦しないからな」
「サヨナラヒットだ!」
回想に浸っていた明智の意識は、突然の大歓声で現実に引き戻された。
反射的に周りを見る。
その一瞬、興奮する観客たちの合間に藤守と如月の幻が見えた気がしたが…
明智
(…あの2人が、休日に、揃ってこんな所にいるはずが無い…か…)
室長との会話を思い出していたせいだ。
そう思う事にして、改めて2人の姿を探す事はしなかった。
それよりも、もっと、翼と話し合わなければ。
ここでパースヽ( ̄▽ ̄)ノ⌒○
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03/19(Sun) 12:09
こっそり再開
小春
翼
「ちょうど、試合が終わったみたいですね。どちらも地元のチームですし、帰るお客さんたちやチームの人たちにお話を聞いたら、何か新しい事実が分かるかもしれません。私、聞き込みしてきます!」
声をかけようとしたタイミングで、先に、翼の方から、そう言われてしまった。
しかも、返事をするより早く、翼は人々が帰り支度をしている観客席に向かって、小走りに駆け出して行く。
まるで、明智を避けて、手元から逃げていくように。
明智
「あ、おい……」
まただ。
自分はいったい、何をしているのだろうか。
一緒に行動しているのに、翼との会話は事務的で、必要最小限。
恋人としての関係は、相変わらず不自然なままだ。
引き留めておきたいのに、あの時拒まれた記憶が邪魔をして、強い態度に出られない。
藤守や室長に言われるまでもなく、翼の事は、誰よりも大切にしたいと思っている。
それなのに、このままでは本当に、翼の心は自分から離れて、他の誰かの元へと行ってしまうかもしれない。
明智は唇を噛んで、こちらを振り返らないようにしながら手帳を片手に聞き込みを続けている、翼の横顔を見つめ続けていた。
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